当たり前の事だけど、
私には他の人の苦しみや痛みは「実感」できない。
だから、その苦しみを、痛みを、
心底理解する事は出来ない。


それは私に限った事ではなく、
誰だってそうだろう。

だったらせめて、

苦しんでいる人、
辛い痛みに耐えている人が、

「苦しい辛い」を伝えたい、
誰かに分かって欲しいと思う「気持ち」くらいは、

理解出来る人間でありたいと思っている。






辛いよ。
痛いよ。
苦しいよ。
悲しいよ。


そう叫んでいる人の、
その言葉には決してウソなどない。

そこに、その人の「不幸」が存在している事は、
事実なのだ。






「あなたよりも、
もっともっと不幸な人がる。」


そんな事は、
言われなくても、誰だって知っている。
けれど、知っていたとしても、

厳然として存在する「自らの不幸」が無くなる訳ではないのだ。

そして、目の前に「押し付けられている自分の不幸」は、
生きている限り、24時間、自分を苦しめ続ける。

こんなに苦しいのは自分が悪いからだろうか?と不安になる。
挙げ句の果てに、その不安が、
さらに新たな苦しみを生んだりする。






それなのに世間では、
不幸を負った人間同士が、苦しめあったりする。

私の方が、
あなたなんかより、
うんと苦しんでいるんだから、
もっと私に、
優しくしなさいよ!


そんな訳の分からない、
脅迫めいた人間関係が存在していたりする。

言われた人は、
サバイバーズ・ギルトに駆られて、
さらに自分を追いつめてしまう。




サバイバーズ・ギルト(Survivor's guilt)は、
戦争や災害、事故、事件、虐待などに遭いながら、
奇跡の生還を遂げた人が、
周りの人々が亡くなったのに自分が助かったことに対して、
しばしば感じる罪悪感のこと。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)をおこして心理的な援助を必要とする場合もある。

「サバイバー」(survivor)は「生き残り・生存者・遺族」を、
「ギルト」(guilt)は「罪悪感」を意味する英語。




それじゃあ、
まるで、
デフレと同じ。

苦しみの「負のスパイラル」が、
果てしなく続くだけじゃないか!













他人の苦しみを実感する事は、
私には出来ない。


誰にも出来ない。
決して、出来ない。



でも、だったらせめて、
心を近くに寄せて、
その苦しみの声を聞いてみようと、私は思う。


そして一緒になって、
その苦しみを嘆こうと思う。



他人の苦しみを解決するなんて、
神様でもない私には、
とうてい出来ない事だから、

だからせめて、
嘆き悲しむ人の、
その苦しみに付き合おうと思う。



ただそばにいて、
しみじみと話を聞こうと思う。
























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