「同じこと、もうやりたくない」

子どもたちを指導していると、 そんな言葉を聞くことがあります。

そろばんは、 すぐにできるようになるものではありません。

指導を聞き、 先生の手を見てまねをして、 そして何度も繰り返し練習する。 

この積み重ねの中で、 少しずつ力が育っていきます。

ですが、子どもたちにとって 「繰り返す」ということは、 時にとても退屈に感じるものです。

特に、 “早くできるようになりたい” “次に進みたい” という気持ちが強い子ほど、
基礎練習を嫌がることがあります。

けれど、 実はその「繰り返し」こそが、 一番大切な時間なのです。

同じ問題を繰り返すことで、 指が覚え、 目が覚え、 考え方が身についていく。

基礎が定着すると、 計算は安定し、 自信へと変わっていきます。

反対に、 勢いだけで計算を進めると、 ミスが増えてしまいます。
急いで答えを書いたあと、 「本当にこの答えで合っているかな?」 と、自分で見直す力も必要です。

例えば、
5+6 が「2」になる。
そんな時、 “おかしいな” と気づける感覚。

これは、 ただ計算力があるだけでは育ちません。

丁寧に取り組み、 繰り返し練習し、 数に触れてきた経験の中で育っていくものです。

そろばんは、 ただ速く計算する習い事ではありません。
「丁寧に取り組む力」 「最後までやり抜く力」 「確認する力」
そんな、 これからの人生にもつながる力を育てています。

できるようになる近道は、 特別な方法ではなく、 毎日の小さな積み重ね。

今日の1回が、 未来の大きな力になると信じています。