「日々布施」◎是の菩薩は能く無畏を以って衆生の施したまう。幸せが日々続く、しかし人間とは恐ろしいものだが、一つの幸せをつかむと次の幸せへと、どんどんと欲望が広がっていく、そんな時、突然と不幸が襲ってくる。病気、交通事故等、始めて自分の愚かさを知る時である。自分自身の罪、因縁だと知らず、つい人のせいにしてしまう。「どんな災難が襲ってこようとも災難をしっかりと受け止める知恵がほしい」子供が突然の高熱、私は妻の責任にする妻は私にぶつける、どんなにぶつけあっても子供の病気は治るものではない。こんな時に師匠から聞いた話がある。木下賢次君という二十五歳の若者、病名、直腸癌、闘病生活三年、二十八歳の若さでこの世を去った。彼と師匠の出会いは近くに住む人の紹介である。彼はなかなか法華経の教えを信じようとはしなかった。癌の痛み次第に痩せていく等の症状から苦しみ母親への反発の繰り返しであった。そんな彼も近くの人や師匠の熱意でだんだん信仰を深くしていった。亡くなる少し前に師匠が見舞いに行くと彼は「私が母の肩を揉もうとすると母が「身体がえらいのに」と直ぐ涙をこぼすので私が未来のための徳を積むんだ。私は強盛な性質のため、こうした癌に侵されてしまった。次の世は健康になって両親に報恩のできる身体にしたいのだ。お母さんが泣くと僕の心がゆるむんだ。上人なんとか母に泣かないように言って下さいと涙ながらに訴えた。木下君の話を聞いて死におそれがなくなった彼、亡くなるまで母親の肩を揉み続けた彼の姿を見、どれだけの人が感銘を受け病気に苦しむ人々に救いを与えたであろうか。私達も何時襲ってくるかもしれない病、そんな中にあっても報恩の心忘れず日々布施し続けていきたいものである。                  蟹江一恒さんの著書より

◎四恩=(父母の恩、国王の恩、衆生の恩、三宝の恩)に感謝したいですね。

=一乘会からのお知らせ=

8月21日、写経会(親睦を兼ねて納涼会を開催します)

お気軽にお越し下さい、お待ちしています

詳しくは一乘会のホームページをご覧ください。

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