偏頭痛のぼくは寝る前に暗い布団の中で一定のリズムを脳内で刻んでいると、

だんだんあの子供のころ熱に浮かされて現れる幻想が、

目を開けたままでも視界に広がってきて、

ぼくはものすごく速い乗り物に無理やり乗せられてるような気がして、

逆に周りがものすごく速くなって僕だけスローな気がして、

僕は加速度運動を続ける乗り物の進む道をひたすら真っ直ぐにハンドルを握らなくてはいけない使命感が止まらなくてちょっと手元が狂うとメチャクチャに世界が壊れてしまって、

それは、

初期条件の僅かな違いが時間経過と共に計算できない多様性を示すのはカオスと言う現象に似ていて、

遠くにある物凄く大きなものがまだ小さく見えているだけのような気がして、

近くにある物凄く小さなものがただ大きく見えているだけのような気がして、

飛行場の近くでゴーとかキーンと言う爆音が近づいて来るような気がして、

実はその音は自分の声が無限にエコーしているだけのような気がして、

その間ずーっと電話機のツーツーが聞こえているような、

時計の秒針が刻むような音も聞こえていて、

熱したガラスを極細くするイメージが続いて、

自分の精神がかつて無い集中をしている気がいるけれど、

気を抜くとメチャクチャに破壊されそうな恐怖感があって、

その仕事をがんばるんだけど、「不浄な者」が近づいてハンドルは奪われてガラスに気泡が混じってしまって、

ついにあたりがメチャクチャになって、

世界の終わり世界の終わり世界の終わり世界の終わりって雰囲気になって、

うぎゃああああああとなって、

打って変わって、

まったく何の音もしない虚空になげだされて、

時間と空間の連続と繰り返しについての「一枚絵」がしめされ、

それは仏教の曼荼羅と言うイラストにそっくりで、

今までのビジョンを本当に上手に表現をしていて、

この精神が崩壊しそうな幻想に耐えたご褒美として誰かからもらえる。