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【BAROQUE】2

1 の続き。ヴィンギル小説。(設定:17,18歳頃)

*R18・薬ネタ。ヴィンス→ギル×?





それはとても歪で異常。

それでも醜いそれから目を逸らせないのは、

やはり私も歪んでいるからなのだろう。




【BAROQUE】2―aberration―




暗闇の中、手を引かれて黙々とただ歩く。

今が何時なのか。屋敷のどの辺りにいるのかも見当がつかない。

否、考えられるのは身体に巣食う熱をどうすれば解放されるのか

と言う事だけだ。

「――――気になる?」

不意に掛けられた声に思わず肩が震えた。

冷えた夜気に響く足音が止まる。ヴィンセントの手が

腰のあたりをなぞり身体を引き寄せられた。

「これから大切な『お客さん』の所にいくんだよ」

「・・・客、だと・・・?」

「まぁ、もう下に来てるはずだから」

「下・・・?」

そう告げられ、ギルバートはおそらく今問い詰めても応えてもらえない

であろうことを悟った。再び足が動きだす。

ゆっくりと手を引かれながら階段を降り、ある一室の前でその足は止まった。

既に身体の熱は耐えがたいモノになりつつあった。

「それじゃあゲームを始めようか」

「おい、・・・ルールは」

「――ああ。そうだったね。簡単だよ、『お客さん』の正体が解ればギルの勝ちだ」

「・・・・そいつは」

「明日の晩までにギルが勝てばその彼を好きにしていい・・・勿論、殺しても」

「なっ!?」

愉快そうな声にギィと扉の開く音が重なった。

すぐにギルバートは背を押され、よろけながら前へ出る。
扉の辺りからヴィンセントが声を掛けてきた。

「ヒントをあげるよギル。彼は一言も喋らないから」

「・・・・・?」

「つまり彼と兄さんは面識がある。―以前の『仕事』の依頼主だよ」

依頼主と聞いてもギルバートはピンと来ない。一体今までどれだけの人間と

会ってきたと思っているのか。絞り込むのも容易ではなかった。

それも承知の上でなのか、ヴィンセントは説明を続ける。

「兄さんと会ったときに大層お気に召したようでね。でもただ会うっていうのは

 面白くないから、彼と話してゲームにしてみたんだ」

「彼は喋らず。ギルは見えず・・・さぁ、彼のモノにならないように頑張ってね?」

ここで見てるから、という声が聞こえると前から手を引かれた。

「―――っ!」

足に力が入らぬままその男の胸に埋もれた。

予想外の強い力で身体を反転させられると、一瞬の宙に

浮いた感じがした後柔らかい感触に背を受け止められる。

そこがベッドの上だと気付きより早く、食らいつくように唇を奪われた。

「ぃ、やめ・・・・ンッ!」

男の静寂が恐怖を煽る。

肌に感じる荒い息遣いが獣を彷彿とさせた。

(・・・オ・・・ズ・・・・・・ッ)


暗闇の中で唯一の光を掴もうと手を伸ばすが、

虚しく空をかいただけだった。



【BAROQUE】2―Aberration―




≫aberration=異常・同性間の性交