Funeral Wreath -339ページ目

【Sence of Distance】

*レイム×ブレイク

*本誌11月号ネタ含む






この世に生を受けた時から決められた「距離」。

それに逆らおうというのは、

やはり愚かな行為なのだろうか?




Sence of Distance】




「――――どうかしたんデスカ?」


深夜。

街も寝静まる時間に、レインズワース家へ来訪者があった。

暗がりの中ブレイクは天井を見つめながら

自身をベッドに横たえる「訪問者」に手を伸ばす。

「・・・・・別に、どうもしない」

頬に触れた相手、レイムは眉を寄せながらもそう言い放った。

スカーフもそのままに胸元のシャツの釦に手がかかる。

鎖骨の辺りまでが外気に触れ、ひくりと身体が震えた。

静かながらも何所か急くように続けられる行為に

ブレイクは上体を起こして制止を打った。

「・・・何にも無くて君がこうして来る筈は無いでしょう」

「だから本当になにも――――ッ」

尚も云い募ろうとする彼のタイを思いきり引っ張り、

傾いだ長身をその身で受け止める。自分より長身の彼だが

これくらいの重みは何て事なかった。

胸元に来た色素の薄く手さわりの良い髪を撫でてやりながら

なんて顔してるんデスと耳元に静かに囁く。

「・・・嫌な情報でも知りましたカ?」

「・・・・・・・・」

身を離そうと動いていた手が止まる。

レイムは何も話さなかったが、背に回された手がグッと

シャツを掴み言葉よりも明確にそれを肯定していた。

「仕方ありませんねぇお子様は」

「・・・五月蠅いっ」

苦笑をすれば照れ半分、悔しさ半分に反発をされる。

「ですが、それで良いのですヨ。何も感じなくなれば

 それこそコチラがアチラ側の人間になりかねません」

「だが、」

「勿論深入りはいけませんケドね」

胸元から起き上がった顔は苦しげだった。


彼はまだ若い。若くてまだまだ純粋で、そして優しい。


眼鏡のレンズの向こうには伏せられた瞳。

ブレイクは目の前の青年に両手を伸ばし、ゆっくりと

それを取り去った。至近距離で視線が噛み合う。

そのままレイムの頬を両の手で包みその目蓋にキスを落とした。

ブレイクは軽く触れるだけで身を離し、

スカーフを自身の首から抜き去りベッドの脇に放った。


「―――おいでなさい」


偶にはいいだろうと、微笑を湛え挑発的に誘ってやる。

白髪から覗く一つの紅に見据えられ、

一瞬彼は身を固くした様だったが直ぐに普段の表情を取り戻した。

「・・・お前だっていい年なんだから無理をするなよ」

「オヤ、では老体を労わってあまりがっつくんじゃありませんヨ」

「普通そこは否定する所だろう」

喰えない奴だと笑う彼を抱きしめる。

「体力は問題無いですが体調はそうとも言えませんから」

「・・・・そうか」

今度は彼がブレイクの顎に手をかけその薄い唇に

己のものを重ねた。






「今だけは、貴女に感謝しますよアヴィスの意思」






Sence of Distance】―END―







≫サブリエの実態を知った辺りの二人を捏造してみた。

ブレイクのセリフで語尾のカタカナが無くなる瞬間が好きです。

時間をメインにしたかったのですが、よく解らない話にorz

(↑「残された時間」と「年齢の差」を)

これはレイムさん目線にするべきだったかな。