誰だって何かが新たに始まる時はぎこちなく
お互いが探りながら関係を築くものだろう
入学式なんか尚更
初対面の人達にどんな印象を持ってもらえるかで
この1年の自分の立ち位置が決まると言っても過言じゃない
大事な場面だ。だけど私は大きな問題を抱えている
それは人見知りっていう事。すでにグループが出来始めてる
このまま話せなければぼっち確定
今、まさにその状態に陥ってた私の前に
「ねぇ!私と友達になろう!」
その声とともに現れた人影
急な出来事に頭は真っ白になって
やっと返せたのが
「えっと」
って一言だけ
普通なら「いいよ」とか「よろしくね」とか返すんだろうか
でも相手は気にしてないようで
「私、友達100人作りたいんだ!
だから友達になろうよ!ね!」
「は、はい」
勢いに負けて頷いちゃったけど大丈夫だよね?
「あ、私の名前は高柳明音!」
「ふ、古川愛李です」
「愛李ね!また後で!」
「は、はい」
その会話だけ済ませてすぐに違う人の所へ行ってしまった
嵐のような人
それが第一印象だった
その後は名前が近いこともあり
何かと話すことが多くなった
数学の自習時間も2人で問題を解いたり
休み時間も一緒に行動したりしていた
いつの間にか
「愛李!」
「なに?明音」
名前で呼び合ったりして
「愛李!グループ一緒になろ!」
「いいよ」
自然学習の時も同じグループで
ほぼ一緒にいた時間が多かったかな
1年生は明音のおかげでクラスにも馴染めた
いろんな人と話せた気がする
それが1年のときの話だ