4月9日は「大仏の日」


奈良時代の745年、「華厳宗大本山東大寺」(奈良市雑司町406-1)の大仏は、聖武天皇(在位期間 724~749年) の発願にて製作開始。752年4月9日に完成し、5月26日に開眼供養会(かいげんくようえ、魂入れの儀式)が行われた。


★「奈良の大仏」・・・正式名「国宝 東大寺 銅造盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像」

大仏殿(金堂)の本尊で「盧舎那仏」と言われる大乗仏教における仏様のひとつ。
坐像の座高16m、顔の長さ5m、目の長さ2m、重さ250t。

聖武天皇はなぜ大仏を建立したのか?
A1. 長屋王の政変を弔う・・・長屋王を自害させて、政権奪取した藤原一族(四兄弟の異母妹・光明子を皇后に迎え、他の4夫人も血縁)。
A2. 疫病(天然痘ウイルス感染症)からの救護・・・藤原四兄弟全員が疫病死!! 
A3. 旱魃(かんばつ)・飢饉からの救護。
---以上ひっくるめて国家鎮護を仏教に求めた。


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□ お題「大仏に触れたことある?」

 

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触れたことは無かったと思うが、もしかして「鎌倉大仏」は触れたかもしれない。


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□ 私が出会って拝んだことのある大仏様リスト


★「奈良の大仏」(奈良市雑司町406-1) 

・・・正式名称「国宝銅造盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像」。「華厳宗大本山東大寺」(正式名称「金光明四天王護国之寺」) 大仏殿(金堂)の本尊。
規模としては、坐像の座高16m、顔の長さ5m、目の長さ2m、重さ250t。第45代聖武天皇(在位期間724~749年) の発願で745年に製作開始、752年に完成・開眼供養。

出典 「ブラタモリ~奈良~ 東大寺大仏」20150627

 


★「鎌倉大仏」(神奈川県鎌倉市長谷4-2-28) 

・・・正式名称「国宝銅造阿弥陀如来坐像」。「浄土宗大異山清浄泉寺高徳院」の本尊。
規模としては、坐像の座高11.4m、顔の長さ2.3m、目の長さ1m、耳の長さ1.9m、重さ121t。1238年に僧・浄光が勧進し製作開始、1243年に木造の開眼供養。1252年に銅造の制作開始。

出典  「歴史探偵 ブラタモリ~鎌倉~ 鎌倉大仏」20180214

 

 

 


★「京の大仏」(京都市東山区大和大路通七条上ル茶屋町527-2) 

・・・正式名称「毘盧遮那仏像 (びるしゃなぶつぞう、盧舎那仏座像)」。「天台宗方広寺」(別称「大仏殿」) の本尊。
豊臣秀吉が1586年に松永久秀の焼き討ちにより焼損した東大寺大仏に代わる大仏造立を発願。1591年に大仏殿の立柱、1593年に上棟、1595年に完成、1598年に開眼法要。木製漆塗金張坐像(初代)の座高19m。
1599年に焼失、1612年に2代目大仏が完成、梵鐘銘文「国家安康~君臣豊楽」が徳川家康の家と康を分断し豊臣を君主とし家康および徳川家を冒瀆するものと見做されて「大坂の陣」による豊臣家滅亡を招いてしまった(方広寺鐘銘事件)。木製胸像(4代目、座高14m) は1843年に完成し1973年に失火で焼失。

出典 「美しい日本、この一枚。」20150122

「方広寺本堂 京の大仏レプリカ」(1/10サイズ)





★「上野大仏」(台東区上野公園4-8 大仏山) 

・・・ 建立当初の正式名称「釈迦如来坐像」、現在の呼称「旧上野大仏顔面レリーフ」。「天台宗関東総本山東叡山寛永寺円頓院 塔頭(たっちゅう)・凌雲院」の本尊。
1631年に越後村上藩主・堀直寄が上野藩邸内の凌雲院に漆喰の釈迦如来坐像を建立。坐像の座高6m。1649年に慶安川越地震で頭部落下。1661年に遊行僧・浄雲が金銅像を再興。1841年に火災で損傷。1855年に安政江戸地震で頭部破損。1923年に関東大震災で頭部落下・大破、胴体部も太平洋戦時の金属供出。1972年に寛永寺に保管されていた顔面部をレリーフとして旧跡に安置。薬師仏を祀るパゴダ様式祈願塔・志納所を併設。胴体を失った顔面は "これ以上落ちない" という意味で「合格大仏」と呼ばれ受験生らが祈願する人気スポット。

「上野公園 旧上野大仏顔面レリーフ」20190312





★「東京大仏」(板橋区赤塚5-28-3)

・・・正式名称「銅造阿弥陀如来坐像」。「浄土宗別格本山赤塚山慶学院乗蓮寺」の本尊。
1977年に関東大震災や東京大空襲などのような大規模災害が再び起きないよう第24世住職・若林隆道上人の発願、1977年に開眼。浅草の仏壇店・翠雲堂が製造。座高8.2m、重さ32t。

「乗蓮寺 東京大仏」20160507

 



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 今日は4月9日。


□「四苦八苦(しくはっく)」とは-----

出典 日蓮宗 仏教の教え「四苦八苦」


仏教用語で、8つの根源的な「苦」を表す。


「四苦」とは、人間が生きている上で避けては通れない4つの根源的な「苦」である「生老病死」を表す語。

「生」・・・人は生まれる場所、生まれる条件を選べない苦しみ。
「老」・・・人は必ず歳を取り老いる苦しみ。
「病」・・・人はいつか病気にもなる苦しみ。
「死」・・・人はやがて寿命が来れば死に至る苦しみ。

この「四苦」に更に「四苦」を加えた「八苦」が8つの根源的な「苦」を表す語。

「愛別離苦(あいべつりく)」・・・大切な人、大好きな人であっても何時かは離れなければならない苦しみ。
「怨憎会苦(おんぞうえく)」 ・・・大嫌いな人、顔も見たくない人でも出会ってしまう苦しみ。
「求不得苦(ぐふとっく)」 ・・・求める物事が手に入らない苦しみ。
「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」 ・・・自分の心、自分の身体すら思い通りにならない苦しみ。


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尚、仏教用語の枠を越え、昭和期~平成期(1970~90年代)において「ビー・バップ・ハイスクール」(きうちかずひろ原作、1983~2003年「週刊ヤングマガジン」連載) の大流行とともに日本中に広がって、深夜の道路を不法占拠し学校校舎を破壊する若者の暴走族などヤンキーの間で、「四六四九(よろしく)」(江戸後期~幕末期の滝沢馬琴が使った)、「滅多矢鱈(めったやたら)」「滅茶苦茶(めちゃくちゃ)」(明治後期~大正初期の夏目漱石が使った) を真似た当て字が氾濫した。

「夜露死苦(よろしく)」
「愛羅武勇(あいらぶゆー)」
「走死走愛(そうしそうあい)」
「仏恥義理(ぶっちぎり)」
 など




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□「無茶苦茶(むちゃくちゃ)」とは-----

出典 語源由来辞典 「無茶苦茶」

 

 

「無茶」は、仏教用語の「無為(むい)」・・・人為的な働きの無い、自然のまま、永遠で絶対の真理を表す語。それを語源としつつ、「無作(むさ)」「無造作(むぞうさ)」・・・ 何も作らない、技量の無い、無骨である、貪(むさぼ)るようだを表す否定的な意味に転じた。

「苦茶」は、「無茶」という語の語調を整えつつ、意味を強めるための修飾語(当て字)。

「無茶苦茶(むちゃくちゃ)」と合成して「むさくさ」「むしゃくしゃ」を表する。
 転じて、来客にお茶を出さなかったり苦いお茶を出したり、常識外れなことを表す。

「無茶苦茶」という四(文)字熟語は、今日、使用頻度が非常に多く、乱用と言っても過言ではない言葉。
 意味としては "程度が甚だしい" 強調する形容詞・形容動詞、特に副詞。
 それまでは「非常に」「凄く」「素晴らしく」などの比較的美しい日本語が使われていたが、完全に取って代わられ「悪貨は良貨を駆逐する」(グレシャムの法則) 様相を呈している。

 更に「無茶苦茶(むちゃくちゃ)」だけでなく、「滅茶苦茶(めちゃくちゃ、漱石が使った)」「滅茶滅茶(めちゅめちゃ)」「めっちゃ」などと変異している。
 

 

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■ 4月9日は「上弦の月」

 

月齢7.9

南の天頂付近

20220409--18:45  (南中の23分後)