■ 12月22日は「冬至」
□「二十四節気」(にじゅうよんせっき)
中国の戦国時代(紀元前5~2世紀)に考案された『宣明暦』(せんみょうれき、太陰太陽暦)がルーツ。
日本の江戸時代1685年(貞享2年)に渋川春海ら暦学者によって『貞享暦』(じょうきょうれき、太陰太陽暦) をはじめ何度も改暦された。
明治時代1883年に『本暦』(別称『神宮暦』、太陽暦) とその簡略化した『略本暦』(りゃくほんれき)を発行した。
「冬至」は第22番目の節気。定気法では太陽黄経が270度の時。前の節気「大雪」12/7(火)と「小寒」1/5(水)の中間、即ち「大雪」から数えて15日目。
2021年は12/22(水)。期間としてはこの「冬至」12/22(水)~次の節気「小寒」前日1/4(火)。
北半球では太陽の高さが1年で最も低くなる日。そのため1年中で昼(日の出から日没まで)が最も短くなり夜が最も長い日で、翌日から昼は徐々に長くなる。
英語で「冬至」は「winter solstice(太陽の至点==最高点)」で、反対語の「夏至」は「summer solstice」。
▽「一陽来復」(いちようらいふく)
古代中国の周王朝時代(紀元前10~2世紀)に編纂された『易経』に言う、「一陽来復」・・・旧暦の冬が終わって新春が来ること。悪いことが続いた後に幸運が開けること。
▽「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」
日本の江戸時代1787年(天明7年)刊行/1798年(寛政10年)再版の著者:太玄斎(たいげんさい)/出版者:蔦屋重三郎ほかによって成立した『暦便覧』に言う、「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」・・・太陽の昇る高さが最も低くなり、昼が最も短くなる日。
悪いことが長く続いた後で、ようやく良い方へ向かうことを祈念するとともに、叶ったことを祝う行事として---
① 冬至の朝に、白い米と赤い小豆(あずき)を炊き込んで作るお粥(かゆ)「冬至粥」を食べて、邪気を払う。沖縄では「トゥンジー ジューシー」(「冬至雑炊」)を食べる。
② 冬至の夜に、「柚子湯(ゆずゆ)」に入って邪気を払い、栄養価の高い南瓜(かぼちゃ)を食べると風邪を引かない。江戸時代の「銭湯」のルーツはこの「柚子湯」。
*
□「七十二候」(しちじゅうにこう)
古代中国(詳しい年代は不明) で考案された季節を表す方式のひとつ。「二十四節気」を更に約5日ずつ3つに分けた (24 X 5=72) 期間。
日本の江戸時代、『貞享暦』が編纂されたことに伴ない、日本の気候風土に合うように「本朝七十二候」として改訂された。
近代では1874年(明治7年)に伊勢神宮で編纂された『略本暦』の「七十二候」が主に使われている。
▽「冬生じ夏枯る」・・・「七十二候」の第64候目。
冬至の頃に芽を出し紫色の花を咲かせる「靫草 (うつぼくさ)」は、古くは「乃東生(なつかれくさしょうず)」と呼ばれ、そして花穂は夏至の頃に枯れるので「夏枯草 (かこそう)」、古くは「乃東枯 (なつかれくさかるる)」とも呼ばれた。
▽ 初候 12/22(水)~12/26(日)
「乃東生」(なつかれくさ しょうず)夏枯草が芽を出す。
▽ 次候 12/27(月)~12/30(木)
「麋角解」(びかく げす) 大鹿が角を落とす。
▽ 末候 12/31(金)~1/4(火)
「雪下出麦」(ゆきわりて むぎのびる)雪の下で麦が芽を出す。
*
□ 旬(しゅん)の物事
▽ 行事
「柚子(ゆず)湯」・・・良い香りが漂う熱い湯に浸かって、風邪を引かず肌荒れもしないで厳冬を乗り切る。
12/23(木)上皇陛下誕生日
12/24(金)クリスマスイヴ(前夜祭)
12/25(土)クリスマス(キリスト降誕祭)
12/26(日)大師講(旧暦11月23日)
12/28(火)御用納め
12/31(金)大晦日、大祓い、除夜の鐘、年越し
1/1(土・祝)元日、初詣で
1/2(日)初荷、初売り、書初め、箱根駅伝往路、初夢
1/3(月)箱根駅伝復路
1/4(火)御用始め
▽ 鳥・昆虫
テントウムシ(天道虫)
ヨモギハムシ [蓬虫、ヨモギハムシ(艾金花虫)]
ツグミ(鶫)
シロハラ(白腹)
アカハラ [赤腹、チャジナイ(茶鶫)]
▽ 草花・花木
ニホンズイセン(日本水仙、雪中花)
「台東区立隅田公園 梅めぐり散歩道」20211129
キンセンカ(金盞花)
サイネリア(富貴菊)
オオイヌノフグリ [大犬の陰嚢、ホシノヒトミ(星の瞳)]
ポインセチア
クリスマスベゴニア
クリスマスローズ
シクラメン [カガリビバナ(篝火花)]
ヒイラギ(柊)
クリスマスホーリー(西洋柊)
モミノキ(樅の木)
「亀戸中央公園」20211105
スノードロップ(待雪草)
フクジュソウ(福寿草、元日草)
「五條天神社」20200211
ハポタン(葉牡丹)
マンリョウ(万両)
センリョウ(千両)
「六義園」20211209
アザレア [セイヨウツツジ(西洋躑躅)]
トウジバイ(トウジウメ、冬至梅)
ロウバイ(蝋梅)
「柳原千草園」20200130
ナンテン(南天)の実
カンボタン(寒牡丹)
▽ 果物・野菜
冬の七種 [運(ん)盛りの食べ物] ・・・なんきん(南瓜、かぼちゃ)、れんこん(蓮根)、にんじん(人参)、ぎんなん(銀杏)、きんかん(金柑)、かんてん(寒天)、うんどん(饂飩、うどん)。
その他の「ん」が付く食べ物・・・みかん(蜜柑)、ぽんかん(椪柑)、りんご(林檎)、にんにく(大蒜)。
かぼちゃ(南瓜)・・・昔は野菜を1年中食べることは難しかったため、ビタミンなどの多くの栄養を含むかぼちゃを、野菜の不足する冬の時期に食べることで、中風(ちゅうぶ、中気、脳血管障害)にならず厳しい冬を元気に乗り切ろうと考えた。
あずき(小豆)・・・中国最古の医学書『本草』(6世紀初めに本草学の礎『神農本草経』~1596年に本草学の集大成『本草綱目』)によれば、「鬼毒を殺し痛みを止める」と記載されているほど昔から効果効能が知られ、冬至に厄払いのため小豆粥を炊いたという風習も昔からあった。
▽ 魚介類や料理
ブリ(鰤)・・・刺身/しゃぶしゃぶ鍋/塩焼き/照り焼き、鰤大根煮。
ドンコ(鈍甲)・・・刺身/どんこ汁/塩焼き/フライ。
その他、カキ(牡蠣)、タラ(鱈)、コイ(鯉)
南瓜と小豆の従甥(じゅうせい/いとこおい)煮・・・固い物から「順々に」煮て行く調理法(レシピ)を「追々に」煮て行く⇒「甥々に」煮て行くと語呂合わせした言葉。
冬至粥(とうじがゆ、小豆粥)・・・赤い色で厄払いする縁起物。旧暦11月23日の「大師講」に食べる。
年越し蕎麦・・・寿命/家運を伸ばす縁起物。
**
□ お題「冬を感じる瞬間は?」
▼本日限定!ブログスタンプ
吐く息が白くなった瞬間 <今はコロナ対策マスクで感じる機会が激減した>。
木枯らし、あられ(霰)・ひょう(雹)・ゆき(雪)が降って来た時。
冬枯れの並木道。
街頭で「枯葉」「雪の降る町」「クリスマスソング」を聴いた時。
真白き富士の嶺(冠雪の富士山)を見た時。
◇------------------------------------------------------------------------
□ 月齢16.8 「居待月」
20211222--06:32 (月没の2時間11分前)
**
「冬至」の昨日12/22(水)午後は「上野公園」に散策。
往きは、かっぱ橋本通り⇒入谷口通り
⇒JR架線橋「両大師橋」(台東区上野7 ~ 上野公園17)を自転車手押しで上る。
■■ 「都立上野恩賜公園」(台東区上野公園1~13 / 池之端3、公園事務所は上野公園7-47、公園管理所は上野公園5-20)
上野公園広域マップ
■「さくら通り」(メインストリートの桜並木道、上野公園1)
□ 左奥に「トーテムポール」・・・1964年に三坂耿一郎氏・制作、東京上野ライオンズクラブ・寄贈。
左へ進むと「上野精養軒 本店」(上野公園4-58)
□「寛永寺 時の鐘」
説明板
左へ進むと「国の栄誉機関 日本芸術院会館」(上野公園1-30)、「上野の森美術館」(上野公園1-2)
アオギリ
□「寛永寺 上野大仏仏塔パコダ」(上野公園4-8)
*
■「摺鉢山(すりばちやま)古墳」跡の墳丘 (上野公園5-20)
説明板
イロハモミジ・ヤマモミジなどの紅葉が引き続き美しい。
*
■「上野東照宮」(上野公園9-88)
▽ 拝殿、唐門
▽ 手水舎に花手水あり
▽「ぼたん苑」
冬ぼたん(寒牡丹)の開苑は2022/1/1(土)~2/中旬。
説明板
膨らむ蕾(つぼみ)
*
□「寛永寺 五重塔」(上野公園9-83)
□「都立恩賜上野動物園」(上野公園9-83)
新しい正門建設中
□「甘味処 新鶯亭(しんうぐいすてい)」(上野公園9-86)
定休日
□「国立東京藝術大学 音楽学部附属音楽高校」(上野公園12-8)
学問の木カイノキ
帰りは、「区立忍岡中学校」(上野公園18-20)⇒「JR山手線鶯谷駅 南口」(台東区根岸1-4-1)
⇒JR新坂架線橋「凌雲橋」(上野桜木1/上野公園18 ~ 根岸1/上野7) の自転車載用エレベーター(2013年設置)で降りる。「華学園」(根岸1-1-12)が隣接。