6月12日は「日記の日」。

1942年6月12日~1944年8月1日、ナチス・ドイツの迫害を逃れようと、アムステルダムの隠れ家に身を隠した、ユダヤ人一家の少女アンネ・フランクによって「アンネの日記」(オランダ語「Het Achterhuis」)が書かれた。

1947年にオランダのコンタクト社から初版本発売。

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■ お題 「『日記の日』なのでブログを書いてみよう!」

 

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■ 日本における主な日記・紀行文について書いてみたい。


日本での「日記」の始まりは、旅日記(紀行文)で、遣隋使・遣唐使(600~838年)の日誌かららしい。

それ以降、日記・日誌を書く風習が、平安時代~室町時代に公家⇒僧侶⇒武家へと各層に広がって、江戸時代には庶民層にまで普及して来た。


▽ 平安時代


838~847年、原本は失われ1291年の東寺観智院旧蔵本が最古の写本、

「入唐求法巡礼行記」天台宗山門派の祖・円仁・・・最後の遣唐使の一人として入唐。

930~934年頃、成立は935年頃、

「土佐日記」貴族(木工権頭)・歌人の紀貫之・・・日本初の日記文学。

954~975年頃、成立は977年頃、

「蜻蛉日記」摂政・関白・太政大臣の藤原兼家の側室であり右大将・大納言の藤原道綱の母。

1003~1004年、成立は1007年頃、

「和泉式部日記」和泉守・橘道貞の元妻であり摂津守・藤原保昌の妻の歌人・和泉式部・・・恋愛物語風の女流日記文学の代表作のひとつ。

1008~1010年、成立は1010年頃、

「紫式部日記」蔵人・右衛門権佐(検非違使佐)の藤原宣孝(死別)の妻の歌人・紫式部。

1020~1059年、成立は1060年頃、

「更級日記」菅原道真の玄孫に当たる菅原孝標の次女であり信濃守・橘俊通(死別)の妻・・・人生の哀惜感漂う女流日記文学の代表作のひとつ。


▽ 鎌倉時代


中世三大紀行文として---

1223年、成立も1223年、

「海道記」作者不詳・・・京都~鎌倉の紀行、「伊勢物語」などの歌枕探訪と人生観を描写。

1242年、成立も1242年頃、

「東関紀行」作者不詳・・・京都~鎌倉の紀行、風物・故事を記述。

1277~1280年、成立は1283年、

「十六夜日記」権大納言・藤原為家の側室・阿仏尼・・・京都~鎌倉の女流紀行、当代の所領紛争の実相を記述。



==中略==



▽ 江戸時代


1689年3月27日(太陽暦5月16日)~1691年9月6日(太陽暦10月18日)、京都・井筒屋から1702年に出版、

「奥の細道」俳人・松尾芭蕉・・・芸術性の高い俳句と深い人生観が織り込まれた日本の古典紀行文学の代表作。



==中略==



▽ 昭和時代 


1917~1959年、岩波書店から全7冊1980~1981年に出版、

「断腸亭日乗」作家・永井荷風

1958~1959年、中央公論新社から1960年に出版、

「どくとるマンボウ航海記」精神科医・作家の北杜夫

1962~1963年、大和書房から1964年に出版、

「若きいのちの日記」顔に軟骨肉腫ができる難病に冒された兵庫県立西脇高校生・大島みち子

1969年、新潮社から1971年に出版、

「二十歳の原点」70年安保闘争・失恋などで苦悩し自殺した立命館大学生・高野悦子

1980~1982年、日本放送出版協会から1984年に出版、

「清張日記」作家・松本清張


▽ 平成時代


1971~1996年、朝日文庫から1996年に出版、

「街道をゆく」作家・評論家の司馬遼太郎