2/6(月)朝は曇っていたが穏やかな天気。
久しぶりに映画を観に行った。
 
東武・東京スカイツリーラインで浅草駅⇒西新井駅下車。
イトーヨーカドーが入ったアリオまで10分以上を要し、TOHOシネマズはそのエリアの最奥。

「TOHOシネマズ西新井」(足立区西新井栄町1-20-1 アリオ西新井内)。ここは初めて。

9:35~12:25, スクリーン5で全編日本語字幕版で。
 
 


劇場映画 「沈黙-サイレンス-」


原題:「SILENCE」

製作: 米国IMグローバル2016年

公開: 米国2016年12月、日本TOHOシネマズ2017年1月21日(土)

配給: 米国パラマウント映画、日本KADOKAWA
 
 
 
 
遠藤周作・原作「沈黙」の映画化は、私が社会人となった1971年に、篠田正浩・監督の「沈黙 SILENCE」があった。45年振り。
 
脚本: 遠藤周作、篠田正浩
監督: 篠田正浩
音楽: 武満徹
撮影: 宮川一夫
製作: 表現社、マコ・インターナショナル
配給: 東宝
公開: 日本1971年11月





【スタッフ】


原作: 遠藤周作「沈黙」・・・第2回谷崎潤一郎賞受賞

脚本: ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ

監督: マーティン・スコセッシ
 
(1942年11月17日ニューヨーク市クイーンズでシチリア系イタリア移民の家に生まれ、リトル・イタリーで育つ。)

☆ 私が観た作品

1976年「タクシードライバー」・・・カンヌ国際映画祭パルム・ドール
1977年「ニューヨーク・ニューヨーク」    
1980年「レイジング・ブル」
1986年「ハスラー2」    
1990年「グッドフェローズ」・・・ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞
1991年「ケープ・フィアー」    
1993年「エイジ・オブ・イノセンス / 汚れなき情事」
2006年「ディパーテッド」・・・アカデミー監督賞、ゴールデングローブ賞監督賞
2016年「沈黙 -サイレンス-」



音楽: キム・アレン・クルーゲ、キャスリン・クルーゲ

撮影: ロドリゴ・プリエト

編集: セルマ・スクーンメイカー


【撮影ロケ】  2015年1月30日~5月15日台湾。





【キャスト】

アンドリュー・ガーフィールド: セバスチャン・ロドリゴ(Rodrigues)・・・主人公のイエズス会宣教師(パードレ) ⇒1646年の棄教後に日本名・岡田三右衛門に改名(江戸小石川の切支丹屋敷) ⇒死ぬまで神を裏切り通せない信心こそサイレンス。<ジュゼッペ・キアラがモデル>

黒沢あすか・・・岡田三右衛門の妻。<死刑囚・岡本三右衛門の後家がモデル>

アダム・ドライヴァー: フランシス・ガルペ(Garupe)・・・イエズス会宣教師(パードレ)。

リーアム・ニーソン: クリストバン・フェレイラ(Ferreira)・・・ポルトガルの高名な神学者、イエズス会の教父・日本準管区長 ⇒1633年の棄教後に日本名・沢野中庵に改名。

キアラン・ハインズ: ヴァリニャーノ(Father Valignano)・・・マカオの教会神父、布教学院院長。

*


浅野忠信: ・・・通辞(Interpreter)。神学校で学び洗礼を受けたが、棄教したのは宣教師の傲慢で日本人への侮蔑意識に満ちた態度に失望したため。

イッセー尾形: 井上政重筑後守・・・元キリシタン⇒幕府長崎奉行⇒1632~58年に大目付・宗門改役⇒1640年に下総國高岡藩藩主。

菅田俊・・・井上筑後守の直属奉行(宮城和甫??)。

*
 
 
窪塚洋介: キチジロー・・・漁師。踏み絵により棄教したが、自分以外の家族は踏み絵を行えず眼前で処刑された ⇒何度も裏切った卑怯者だか、完全には裏切り通せない。
<幼児洗礼を受けさせた母親を裏切った遠藤周作自身がモデル>

累央(るお): キチゾウ・・・キチジローの父
洞口依子: ナカ・・・キチジローの母
石坂友里: タエ・・・キチジローの妹
佐藤玲: ヒサ・・・キチジローの妹
藤原季節: キチタ・・・キチジローの弟


*


笈田ヨシ(パリ在住の舞台俳優・演出家): イチゾウ・・・トモギ村村長

播田(はりた)美保: トモ・・・イチゾウの女房

塚本晋也: モキチ

小松菜奈: モニカ (オハル)

加瀬亮: ジュアン (チョウキチ)・・・片目の男⇒首を撥ねられる。

PANTA: ヨヘイ
松永拓野(たくや): トウキチ
片桐はいり: ツネ
山田将之: カスケ
美知枝: ミツ・・・カスケの女房
伊佐山ひろ子: ヒロ
三島ゆたか: クロ
竹嶋康成: ハク

江藤漢斉: モスケ・・・老人

*

遠藤かおる: ウネメ・・・雲仙岳の処刑場の役人
SABU・・・武士
田島俊弥・・・武士 
北岡龍貴・・・武士 

井川哲也: 日本人イエズス会修道士の罪人
寺井文孝: トベイ・・・クリスチャンの罪人
大島葉子(はこ): キク・・・クリスチャンの罪人
西岡秀記: マタイチ・・・クリスチャンの罪人

EXILE AKIRA・・・牢役人
青木崇高・・・牢番人
渡辺哲・・・牢番人
斎藤歩・・・牢番人
高山善廣(元プロレスラー)・・・大男の牢使用人

*

中村嘉葎雄・・・老いた仏教僧侶。<浄土真宗・西勝寺(長崎市上町5-19)がモデル>






【概要】


遠藤周作の小説「沈黙」を、巨匠マーティン・スコセッシが映画化した歴史ドラマ。

キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れる17世紀前半の江戸時代初期の日本 [第3代将軍・徳川家光(1623~51年)の治世] を舞台に、来日した宣教師の衝撃の体験を描き出す。

『アメイジング・スパイダーマン』シリーズなどのアンドリュー・ガーフィールドをはじめ、窪塚洋介や浅野忠信ら日米のキャストが共演。






【あらすじ】


江戸幕府によるキリシタン弾圧が激しさを増していた17世紀。

キリスト教が禁じられた日本の長崎で、宣教師のフェレイラ(リーアム・ニーソン)が捕まって棄教したとの知らせを受けた、

彼の若き弟子ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライヴァー)の2人は、

旅の途上の中国マカオで引き合わせてもらったキチジロー(窪塚洋介)という日本人を案内役として、日本に密航・潜入する。
 


その後、彼らは、長崎の五島列島のトモギ村で隠れキリシタンと呼ばれる人々と出会う。

厳しい弾圧を受けながら自らの信仰心と向き合って行く。
 


*


井上筑後守がトモギ村に渡って来て、2人の宣教師の身柄を要求した。

村人達は必死に匿ったが、代償として村長イチゾウ(笈田ヨシ)、キチジロー、そして敬虔な信者であったモキチ(塚本晋也)を含む4人の村人が人質となった。
 


奉行は踏み絵だけではキリシタンを焙(あぶ)り出すことは困難と考え、「イエス・キリストの像に唾を吐け」と強要した。
 


4人の内キチジローを除く3人は棄教し切れず、処刑される。


「なぜ神は我々にこんなにも苦しい試練を与えながら、沈黙したままなのか―?」






【映画評】 村山章氏


究極の試練を突きつけられ“なにが正しいのか”を見失った人間たちのドラマ。

少年時代のマーティン・スコセッシが「聖職者」か「マフィア」になりたかった――という逸話はもはや映画界の伝説の1つと言っていい。

ちょっと話が膨らんでいる気がしなくもないが、スコセッシが“信仰”と“暴力”に魅入られ引き裂かれて来たことは、

監督作の主人公の大半が善と悪の狭間で葛藤し、狂気の域に踏み込んで行くことからも看て取れる。

悪に正義の鉄槌を下すつもりが、実際にはストーカー気質のテロリストでしかない「タクシー・ドライバー」のデ・ニーロ。
憧れたマフィアの世界でのし上がりながら、我が身可愛さで仲間の絆を裏切る「グッドフェローズ」のレイ・リオッタ。
実業家、映画監督、パイロット、航空機デザイナーと有り余る才能を持ちながら潔癖症で身を亡ぼす「アビエイター」のディカプリオ。

平たく言えば、“とっちらかって”おかしくなった連中ばかりを描いて来た。


*


スコセッシが28年越しに実現させた「沈黙-サイレンス-」は、キリシタン弾圧が苛烈を極めた江戸時代初期の日本に乗り込んだキリスト教宣教師の物語。
これもまた“とっちらかった”人たちの物語だ。

そもそも主人公のロドリゴは、尊敬する師が「キリスト教を棄てた」と聞き、事の真相を確かめようと日本に潜入する。

熱い信仰心と「うちの師匠が“とっちらかる”訳がない!」という確信だけがロドリゴの武器なのだ。

展開は、ほぼ遠藤周作の原作小説の通りだが、こんなにスコセッシ的なキャラクターたちもいるまい。

誰よりも人格者である筈なのに裏切り者の烙印を押された師匠。

情熱に突き動かされてやって来たのに、信者たちの苦境に一筋の救いの光も見出せない弟子。

そもそも言葉も分からない極東の島国で、本当に彼ら自身が命を賭す意味は有るのか?


*


宗教論を語る難解な映画ではない。
余りにも厳しい現実を前に、価値観を根底から揺さぶられ“何が正しいのか”を見失った人間たちのドラマなのだ。

大小のレベルはともかく、日々大切なことを見失い勝ちな我々に降り掛かる“究極の試練”が描かれた。

映画を観てスカッとしたい人には残念ながら向かない。

人間の前に屹立する大自然の荘厳さや、清濁合わせ呑む凄味を見せるイッセー尾形、浅野忠信の演技。

最早、弱いのか強いのかも分からない卑小さの権化に扮した窪塚洋介。

見応えが有り過ぎる要素を塊にしてギュッと凝縮させたような渾身作である。



 

★ 感想
 
 
月曜午前の部とあって、シルバー(1,100円)が10人弱の寂しさ。
 
私は無神論者だが、浄土真宗の先祖の墓に参り、毎週、神社・仏閣を訪ねている(教会は殆ど訪れていないが)日本人の一人。
 
遠藤周作もそんなに敬虔なクリスチャンではないと思うが、明治の夏目漱石とともに昭和の代表的な小説家の一人として、好きな作家である。
 
その時代の国家の精神的基盤に反抗するのは、生死を賭けるエネルギーを要する。
神仏は助けてはくれまい。
 
日本の近代史を鑑みるに---
 
強固な鎖国体制を敷き、安定した仏教に支配された国が、キリスト教に支配された欧米植民地主義を模倣して、産業革命を急進的に推進し大陸侵略した結果、非道にも原爆を落とされたではないか!!
 
どんな宗教を信じようと宗教は宗派・徒党でしかない。
必ずや排他的思想に行き着き博愛に徹しられない。
大切なのは---
政治(況して軍事)と結び付かない、
大地と虫の息遣い・・・生命を大切に思う精神、
黙して語らず他人を愛する心、
---であると思う。
 

☆ 遠藤周作の関連ブログ
小説家の妻たち--夏目鏡子さんと遠藤順子さん(2016-09-27)


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映画鑑賞後に持参したおにぎりを食べてから、
徒歩で(10分以上要する)「西新井大師」を訪れた。


■ 真言宗豊山派五智山遍照院 「總持寺」(通称:「西新井大師」、足立区西新井1-15-1)
 
 
前回は3年前の正月だった。
 
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826年に創建、本尊:「十一面観音」、国宝: 「蔵王権現像」 (銅刻画)。
真言宗の関東厄除け三大師として、「川崎大師」(神奈川県川崎市川崎区)・「観福寺大師堂」(千葉県香取市)と並ぶ。


「大本堂」・・・2017初詣扱いだった「追儺(ついな)式」(節分豆撒き)も終わり、大掛かりな会場の解体中だった。



寒桜
山茶花、寒桜

紅白梅
 
三椏(ミツマタ)
 
寒椿

 
 
*
 
 
帰途は東武線・大師線で西新井駅。東京スカイツリーラインに乗り換えて浅草駅まで。
日が差して来たのに風が強まり、寒いと体感。
 
今日のウォーキング8,400歩。