髪の毛は何で整える?
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「く(9)し(4)」の語呂合せで9月4日を「くし(櫛)の日」として、美容週間実行委員会が1978年に制定。
翌1979年に「美容週間」を発足、「くしの日キャンペーン」をスタートさせた。
美容週間実行委員会は、理美容関係者(サロン・メーカー・ディーラー・学校・団体ら)で編成。推進事務局は、NPO法人美容週間振興協議会(豊島区高田3-10-11)。
□ お題 「髪の毛は何で整える?」
今は、お出かけ前には洗面所のヘアブラシで整え、外出中はバッグに櫛を入れてある。
我々世代の高校時代(~1965年)までは、櫛やヘアブラシを携帯していると揶揄(からか)われたが、大学時代になるとデパート店員のバイトをするようになって当たり前になって行った。
社会人になった時(1971年)は、母から柘植(つげ)製の櫛と塩化ビニール製のヘアブラシをもらった。
国内外の出張が増えた頃(1980年代~)には、ホテルのアメニティグッズ(塩化ビニール製の櫛や折り畳みヘアブラシ)を使うのが当たり前になった。
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□ 櫛の古代史
古代エジプトのアンティノエ(アンティノオポリス)遺跡(5世紀)から、象牙製の櫛が出土し、ルーヴル美術館・蔵。
日本ではそれよりずっと遡(さかのぼ)る縄文時代早期において、
約12,600~5,000年前の貝塚・鳥浜遺跡(福井県三方上中郡若狭町鳥浜)から、朱漆塗り(世界最古?)の櫛が出土。

約7,000年前の貝塚・東名遺跡(ひがしみょういせき、佐賀市金立町千布東名)から、木製の櫛が出土。
日本語で「櫛」は同音の「串」と同じく、
「奇(く)し」(不思議なこと)、「霊(くし)び」(霊妙なこと)が語源。
呪術性が強い意味付けがある。また、離別を招く呪力も持っているとされて来た。
古事記(712年)では---
伊邪那岐命(イザナギノミコト)は、妹=妻の伊邪那美命(イサナミノミコト)が差し向けた追っ手の化け女から逃れるために、竹製の櫛の歯を折って投げ付けたところ筍(タケノコ)に変わり、化け女が筍を食べている隙(スキ)に逃げることができた。
須佐之男命(スサノオノミコト)は、八俣遠呂智(ヤマタノオロチ、大蛇、出雲國の敵・越國=九頭龍)の生贄(イケニエ)にされそうになっていた、櫛名田比売(クシナダヒメ)を櫛とその歯に変えて自分の髪に挿しパワーを得て退治することができた。
倭建命(ヤマトタケルノミコト)は、相模から上総に渡る際に走水(横須賀)の海神が波を起こして船が進退窮まった。妻の弟橘比売(オトタチバナヒメ)が夫に替わって入水すると波は自ずから凪いだ。七日後に比売の櫛が対岸に流れ着いたので、御陵を造って櫛を収めた。
万葉集(759~783年)では---
播磨娘子(はりまのおとめ、遊女)が 720年に播磨國守の任を解かれて帰京する石川宮麻呂(丈夫=君子)に贈った惜別の恋歌では、柘植(黄楊、つげ)製の櫛は女性のおしゃれアイテムだった。
「君なくは なぞ身装はむ 櫛笥(くしげ)なる 黄楊の小櫛も 取らむとも思はず」( 訳⇒ あなた様が播磨から居なくなるのならどうして私は身を飾りましょうか。化粧箱のつげの櫛さえ取る気になれません。 )
「櫛塚」の所在地
「安井金比羅宮」(京都市東山区東大路松原上ル下弁天町70) 、
「大鳥神社」(目黒区下目黒3-1-2)、
「八品(やしな)神社」⇒合祀⇒「南近義(みなみこぎ)神社」(大阪府貝塚市王子1195)、
「櫛塚古墳」(団子塚古墳、茨城県龍ケ崎市北方町)。
「弟橘比売」を祀る神社
「吾妻(あがつま)神社」(群馬県吾妻郡中之条町横尾1357-1、千葉県富津市西大和田98、木更津市吾妻2-7-55、神奈川県中郡二宮町山西吾妻山1117)、
「吾嬬(あづま)神社」(墨田区立花1-1-15)、
「橘樹(たちばな)神社」(千葉県茂原市本納738、川崎市高津区子母口122、横浜市保土ケ谷区天王町1-8-12)、
「能褒野(のぼの)神社」(三重県亀山市田村町1409)、
「走水(はしりみず)神社」(横須賀市走水2-12-5)。
理美容業の祖 「藤原采女亮政之」(うねめのすけまさゆき、?~1335年)
・・・皇居の宝物護衛に当たっていた父・藤原晴基が亀山天皇(1259~74年に在任)からお預かりしていた宝刀「九王丸」を紛失してしまったことから、宝刀を探すために三男の政之を連れて諸国行脚の旅に出る。当時日本は蒙古(もうこ)軍の襲来に備えて下関に大勢の武士を配置していた。親子はこの地に居を構え、政之が生計を立てるために「髪結い」を始めた。政之の髪結いは評判が良く、幕府にも伝わり、父の死後、鎌倉に移り住み御用達の髪結師となって重用された。かくして理美容業の祖となった。
「御髪(みかみ)神社」(京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町10-2)に祀られている。
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□ 【参考】 髪を解かす姿の名画(例)
ドガ1875~76
ドガ1884
シャヴァンヌ1883
ルノアール1884
カサット1886
アンカー1887
シニャック1892
クロス1892
ウォーターハウス1900
プティジャン1903
喜多川歌麿1790
喜多川歌麿1792
橋口五葉1802~03
歌川国貞1858
名取春仙1928
鳥居言人1929
伊東深水1952



















