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2/12(金)の午前中は、池袋駅周辺をブラブラ。
前回1/17(日)が西口だったので今回は東口中心。
明日、長男に助けてもらってPCの新旧移行を実行するので、ビックカメラでWin.10用のマウスを買う。東急ハンズではクリアファイル。
宮城県のアンテナショップに初めて立ち寄り、はな○だんご(大崎市古川福浦)を買う。
流石に池袋は学生風若者が殆どで速い流れ。浅草とは大違い。
そんな大した散策ではないと思ったのに、6,000歩ジャストも出ていた。
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米国のマサチューセッツ工科大を中心にした国際研究チームが、宇宙重力波望遠鏡「LIGO」(ライゴ、レーザー干渉計重力波天文台に設置)によって、2/11(木)に「重力波」(英語gravitational wave)を世界で初めて観測できた。
宇宙物理学の歴史に新たな1ページを書き加える観測一番乗りに、世界中の研究者が沸いた。
歴史的には、ガリレオ・ガリレオが望遠鏡を使った天体観測開始(1609~10年)から400年余、アルベルト・アインシュタインが「重力波」の存在を予言した(1905~16年)から丁度100年になる。
その予言を観測し実証するという "最後の宿題" を、世界の宇宙科学者千人以上が四半世紀に亘り追い続けていた。
そして遂に、LIGOチームが観測データを音に変換した「重力波」のヒュッという囀(さえず)りを披露した。
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□ 参考資料①
「重力波」Q&A "時空のさざ波"と呼ばれて (毎日新聞2016/02/12掲載より引用)
Q 重力波って?
A 重さの有る物体が動いた時に周囲の時間や空間が歪(ゆが)み、波のように伝わる現象。"時空のさざ波"と呼ばれる。アインシュタインが100年前に「一般相対性理論」で存在を予言した。例えば人が腕を回しても発生する筈だが、小さ過ぎて検出できない。
Q 観測の対象は?
A 光が脱出できないほど重力が大きな「ブラックホール」や高密度の「中性子星」など、非常に重い天体同士の合体や、星が大爆発する「超新星爆発」などによって生じる「重力波」キャッチを狙う。只、これらの「重力波」が地球に届いても地球と太陽の間の距離が原子1個分揺らぐという、僅(わず)かな変化しか起きず観測はとても難しい。
Q 本当に存在するの?
A 米国の天文学者2人が1970年代に2つの重い天体が互いの周りを回る現象を調べ、「重力波」によってエネルギーが失われていると突き止めた。これは「重力波」が存在する間接的な証明となり、2人はノーベル賞を受賞した。
Q 何の役に立つの?
A 「重力波」は、「時空」(時間・空間)が伸び縮みすると考える「相対性理論」の正しさを証明する決定打となる。また、光では見ることのできない「ブラックホール」などの天体を調べられるようにもなる。これまで調べられなかった宇宙の姿が「重力波」で見えるようになり、宇宙の成り立ちへの理解が深まると期待される。
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□ 参考資料② 私の関連ブログ
NHK-BSプレミアム「コズミックフロント」#104「アインシュタイン最後の宿題 重力波を探せ」(2014/09/25放送)
NHK-BSプレミアム「コズミックフロント」#110「ついに見た!? 宇宙の始まりインフレーション」(2014/12/04放送の抜粋)
宇宙はどのようにして始まったのか? 人類が抱くこの大いなる問いに対して、
最新の科学が導き出した答えが、138 (137±2) 億年前、宇宙誕生直後のビッグバンの直前に、想像を絶する急膨張「インフレーション」が起きた!! というものだ。
1秒にも満たない一瞬の間に、光速(約30万km/s)を超える速度で宇宙空間が膨張したという「インフレーション理論(宇宙論)」は今から34年前の1980年に、宇宙物理学者・佐藤勝彦博士(京大⇒東大)、そしてアラン・グース博士(MIT)によって提唱された。
当時、その証明は難しいと考えられていたが、宇宙望遠鏡観測の技術進歩によってインフレーションの痕跡を探す観測が可能になり、今まさに、南極やチリ高地などで発見の一番乗り競争が繰り広げられている。
更に、インフレーション理論は宇宙の始まりを説明するだけでなく、驚くべき宇宙の姿---宇宙は1つではなく無数の宇宙が生まれているというのだ。発見間近と言われるインフレーション。その研究の最前線を追う。
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★ ビッグバン理論に2つの大きな問題
1928年、エドウィン・ハッブル
銀河が遠ざかっている、即ち、膨張している。逆回しにすれば、宇宙は今より小さかった。即ち、宇宙には始まりがあった。
1946年、ジョージ・ガモフ
ビッグバン理論による宇宙の始まり。宇宙は138億年前にビッグバンという大爆発で始まった---と提唱されたが、実際に観測していると、大きな問題があった。
☆ 宇宙の地平線問題
今でも届いて来る、138億年前にビッグバンがあった名残りの温度は確認できる。それらは何と! 全て同じ温度 -270℃と分かった。大爆発の痕跡全ての部分で温度が均一だったということが有り得るのか?
宇宙の名残りの温度が届いて来るが、どの方向を測っても同じ温度-270℃。始まりの場所があるなら、どこか最高温度の場所がある筈ではないか!?
例えば、パリのカフェで飲む紅茶の温度が80.0008℃、ニューヨークのカフェで飲む紅茶の温度も80.0008℃、東京でも80.0008℃。どうやって同じ温度が出せるのか!?
☆ 平坦性問題
宇宙は閉じた宇宙でも開いた宇宙でもなく、「平らな宇宙」であることが確認されている。しかし、平らになる確率は恐ろしく低い。
ビッグバンの膨張速度が----遅い時、宇宙は歪んで縮む。速い時、引き伸ばされて双曲線状になる。その中間の時、平らになる。しかし平らになるための確率は1/10^6。
例えば、マフィンを焼いてみた場合、膨らんでも凹んでもおらず、完璧に真っ平だったという位に有り得ない。焼き立てマフィンが膨らんでいようが凹んでいようが、急激に引き伸ばされたから平坦になった?
☆ ところで、根源的問題として、ビッグバンは何故起きたのか? という説明が未だできていない。
★ インフレーション理論はこうして生まれた!!
これを解決したのが「インフレーション理論」という仮説。1980年に2人の学者がそれぞれ独自に思い付いて発表。佐藤勝彦教授とアラン・グース教授。
「真空」は一見、何もない空間だが、実は「真空のエネルギー」という物質が存在する。これは空間が広がっても薄まらないという不可思議なエネルギー。宇宙誕生の最初に、これが指数関数的に大きくなったという計算が導き出された。
つまり、最初は物凄く小さな宇宙。
従来、真空は何もない空間と考えられていたが、ミクロの世界では素粒子が生まれたり消えたりしているのだ。⇒真空エネルギーの概念。真空のエネルギーによって空間が光速以上の速さで猛烈に広がる。空間は広がってもエネルギーは薄まらないから、どんどん増える。
「相転移」という現象。
例えば、水から氷への変化のような状態の変化で、物凄い熱=火の玉が発生。「相対性理論」を使って方程式計算すると、e(指数関数)の関わる極めてシンプルな式に集約。それは宇宙が急膨張を起こすことを表す。
火の玉が生まれたのは相転移したからだ。
例えば、氷が水に相転移する時、80cal/cm^3の熱量が出る。真空でも膨張時に相転移が起こる。そのエネルギーは1cm^3当り10^94cal。宇宙誕生時の温度は10^29℃。これがビッグバンの火の玉を作った。
宇宙がどこから来たのかという問題の解決!!
その熱で発生したビッグバンは、猛烈な速度で一瞬に広がった。爆発は温度にムラ無く均等な拡張だった。地平線問題の解決!!
宇宙はインフレーションで猛烈に引き伸ばされ、真っ平らになった。
そう言えば、太陽系も銀河系も平坦形状。平坦性問題の解決!!
★ 宇宙は1つではない?
「インフレーション理論」を研究すると、インフレーションは未だに止まっていない。その結果、宇宙が無数に生まれるという計算になり、或る宇宙から別の宇宙がどんどん切り離され、その子宇宙からまた別の孫宇宙が切り離されて行く。切り離しの瞬間がビッグバンなのだ。
佐藤教授の理論では、いったんインフレーションが起きるとそれが続く。
例えば、炭酸水やシャンパンの泡がインフレーションを起こして銀河宇宙のサイズになるのに要する時間は1/10^34秒。インフレーションがどうやったら終わるかについて数学的に解いた。インフレーションが一旦、起きると、宇宙と宇宙を繋ぐトンネル様なものができ、宇宙が次々と生まれる。親宇宙から子宇宙が、子宇宙から孫宇宙が生まれてはトンネルが消えて独立する。ミクロの世界の細胞分裂がマクロの世界で起きて行く。極小の原子(素粒子)の世界と極大の宇宙の世界とは、フラクタルな相似形の構造をしているのだ。
宇宙の「ユニバース」(宇宙は唯一)に対し、この多宇宙現象を「マルチバース」と呼ぶ。
MITのグース教授は、偶然、関わった真空エネルギー研究から、佐藤教授のプロセスと殆ど同じ結論を導き出し、これを「インフレーション」と名付けた。それぞれ独自に発表(佐藤氏1980年2月、グース氏1980年8月)。当時は各発表しても直ちに受け入れられなかったが、「ビッグバン理論」を補完し発展させるに十分な発想だった。
★ インフレーションは証明できるか?
「インフレーション理論」が正しければ、原始「重力波」という波長が数百億光年の重力波が存在することになるが、どうやって原始「重力波」を見つければよいか?
もし原始「重力波」が存在するなら、宇宙最初期の光「宇宙背景放射」が渦巻きのようになって観測される筈。
ロシアのアレクセイ・スタロビンスキー博士。
原始重力波を捉えることができればインフレーションの証拠となる。だが発表した時点では測定手段がなかったので認知されなかった。
1997年、マーク・カミオンコウスキー博士。
ビッグバン後の最も古い光が宇宙背景放射され、この奥でビッグバンが発生。ここに原始重力波がぶつかって変形し揺らぎ(渦巻き模様)を生じる。
これを見つけることが、即ち、インフレーション発見の一番乗り!!
世界中の13チームがチリ高地や南極で日夜、観測を続けているのだ。
★ インフレーション発見の一番乗りを目指せ!!
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