「 プラド美術館展---スペイン宮廷美への情熱」


会場: 「三菱一号館美術館」・・・千代田区丸の内2-6-2

会期: 10/10(土)~2016/1/31(日)

展示作品: 「プラド美術館展」作品リスト


▽ 10/16(金)午前は、平日で小雨模様とあって比較的空いていた。
プラドと思い、構えて入ったキライはあったが、小品ばかり。
でも巨匠作品が多い(ピカソを除く)ので、不足感はなかった。
個人的には、19世紀の作品が好み。


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【概要】


スペイン・マドリッドの「プラド美術館」は、1819年に王立美術館として開館された世界でも類い稀な質と規模のコレクションを誇る。

15世紀以降、歴代スペイン王たちのによって蒐集され、各国王の趣味が色濃く反映された、美術への熱意と嗜好の特異なコレクション。
時代や国籍などを網羅した百科全書的役割とは異なり、個性豊かなものばかり。

今回は、プラド美術館コレクションの中から、"スペイン3大画家"と言われるエル・グレコ、 ディエゴ・ベラスケス、フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤを始め、
フランドルの巨匠ヒエロニムス・ボス、ペーテル・パウル・ルーベンス、"スペインのラファエロ"とも称されるバルトロメ・エステバン・ムリーリョなど、ヨーロッパ史を彩った名立たる巨匠たちの作品群のうち、小品が主体。
合計102点。

その美術様式は、15~19世紀のスペイン・フランス・フランドル(ベルギーにほぼ一致)・オランダ・イタリアの5つの国と地方に亘っている。



▽ 私は1986年(昭和61年)に業界の国際会議に出席するためスペインを訪れ、その折にマドリッドの「プラド美術館」に訪れたことがあった。
今回は、"スペイン3大作家"やルーベンスなどの大型作品、そしてピカソの作品は含まれていない。



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【主な作品】 ☆印象に残った作品


04ハンス・メムリンク《聖母子と二人の天使》1480-90年、礼拝画


05ヒエロニムス・ボス《愚者の石の除去》1500-10年頃、王室コレクション 


14エル・グレコ《受胎告知》1570-72年、トリニダード美術館に由来 



24ディエゴ・ベラスケス《フランシスコ・パチェーコ》1619-22年、王室コレクション


28アダム・エルスハイマーと工房《ヘカベの家のケレス》1605年頃、ミルウォーキーのベイダー・コレクションの模写



29ヘーテル・パウル・ルーベンス《聖人たちに囲まれた聖家族》1630年頃、アントウェルベン王立美術館蔵の小型模写


30ヘーテル・パウル・ルーベンス《狩りをするディアナとニンフたち》1636-37年、狩猟休憩塔の装飾用下絵


36ファン・バン・デル・アメン《スモモとサワーチェリーの載った皿》1631年頃、キャビネット・ペインティング ※




※ キャビネット・ペインティングとは?
ヨーロッパのマニエリスム~バロック期,工芸品・宝石・古銭・動植物標本などとともにコレクター収集室(キャビネット)に飾られた小絵画。



38サロモン・コーニング《ある哲学者》1635年、キャビネット・ペインティング


42バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《ロザリオの聖母》1650-55年、礼拝画、王室コレクション



44ヤン・ブリューゲル《地上の楽園》1626年頃、キャビネット・ペインティング、ブタペスト美術館蔵の模写、王室コレクション


46ディエゴ・ベラスケス《ローマ、ヴィラ・メディチの庭園》1629-30年、王室コレクション



48ピーテル・ブリューゲル(2世)《バベルの塔の建設》1595年頃、キャビネット・ペインティング、王室コレクション



50ヤン・ブリューゲル(2世)《豊穣》1625年頃、キャビネット・ペインティング、王室コレクション



55ダーフィット・テニールス(2世)《老人と手伝い女》1650年頃、キャビネット・ペインティング、王室コレクション



58ヤン・ファン・ケッセル(1世)《アジア》1660年、キャビネット・ペインティング、トリニダード美術館に由来



62ミシェランジュ・ウアス《エル・エスコリアル修道院の眺望》1720-22年、諸王宮の眺望を描いたシリーズの1点、王室コレクション



66フランチェスコ・ソリメーナ《自画像》1727年頃、サン・マルティーノ美術館蔵の縮小版、王室コレクション



67アントン・ラファエル・メングス《マリア・ルイサ・デ・パルマ》1765年、恐らくは大型肖像画のための習作、タリファ公爵夫人より遺贈



70ジャンバッティスタ・ティエポロ《オリュンポス、あるいはヴェヌスの勝利》1761-64年、ロシア帝国宮殿におけるフレスコ装飾の下絵



83ホセ・デル・カスティーリョ《聖イシードロの牧場》1785年、エル・パルド宮、親王の寝室を飾るタピスリー用の原付大原画のための下絵


88フランシスコ・デ・ゴヤ《トビアスと天使》1787年頃、礼拝画


90フランシスコ・デ・ゴヤ《アルバ女公爵とラ・ベアタ》1795年、キャビネット・ペインティング



91フランシスコ・デ・ゴヤ《レオカディア・ソリーリャ?》1814-16年、トリニダード美術館のために購入




93エウヘニオ・ルーカス・ベラスケス《魔女の夜宴》1850-55年頃、キャビネット・ペインティング、近代美術館のために購入



95カルロス・デ・アエス《エルチェのヤシ》1861年頃、近代美術館に寄贈



96ライムンド・デ・マドラーソ《セビリーリャ大聖堂のサン・ミゲルの中庭》1868年、キャビネット・ペインティング



97マリアノ・フォルトゥーニ、ライムンド・デ・マドラーソ《フォルトゥーニ邸の庭》1872-77年頃、キャビネット・ペインティング


98マリアノ・フォルトゥーニ《ポルティチの浜辺のヌード》1874年、キャビネット・ペインティング



99マリアノ・フォルトゥーニ《日本式広間にいる画家の子供たち》1874年、キャビネット・ペインティング



100ビセンテ・パルマローリ・ゴンザレス《手に取るように》1880年、キャビネット・ペインティング



102イグナシオ・ピナーソ・カマルレンチ《ファウヌス(子供のヌード)》1888年、キャビネット・ペインティング、近代美術館のために購入



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終了後の記念撮影コーナー。




中庭の風景。バラが奇麗だ。






終了後、JR東京駅南口(丸の内口)の

「KITTE」(東京中央郵便局舎)・・・丸の内2-7-2に寄る。

もうクリスマス・アイテムズが。




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ランチは、「たけがみ一轍(いってつ)そば」・・・丸の内1-9-1東京駅構内1Fキッチンストリート。

会津そばと炙(あぶ)り寿しのセット。セイロの麺は好みのコシ。


今日のウォーキング5,400歩。