7/6(月)朝、世間同様に私を驚愕させる事件が飛び込んで来た。

「どうかしてるぜ!!」


以下、推定を交えながら事件の経過を書いてみたい。


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大分県杵築市の自宅に灯油を撒(ま)いて放火し、一度に4人の子供を焼死させた、
父親の防衛大学校卒⇒海上自衛隊/第31航空群/標的機整備隊の1等海尉、末棟(すえむね)憲一郎容疑者(40歳)は、8人の子沢山だった。

佐賀県伊万里市出身の母親(43歳)もまた、1991年度~99年度の9年間、海上自衛官だったが離婚した。
前夫との間に生まれた子供5人を連れて、2008年に末棟容疑者とお見合い・再婚を果たした。
容疑者は、人づてに聞いていた海上自衛官のかつての花の境遇を見過ごせなかった。
容疑者の方は33歳独身・初婚だった。広島県の官舎で再出発している。
何と、長男は偶然に私の一字が付いており、運命的出会いを感じた。
親族・知人・職場の人たちは、その男意気に拍手を送ったに違いない。
母親も、FACEBOOKにその新生活を高らかに表現した。

その3年後の2011年、子供たちの今後を考え、容疑者の父が住む故郷・杵築に一戸建てを購入し移転することを決めた。
ところが、容疑者は今年3月、山口県下関市の小月基地から更に遠い広島県江田島基地への異動となり、単身赴任する形になった。
丁度、人生の節目を迎えようとしており、若手隊員たちを指導する教務班長という要職にある自分は、次の3等海佐という幹部へのステップアップに差し掛かっている。

帰宅すれば一挙に5人の子供たちの大賑わいの家庭。
闊達(かったつ)な美人妻との間に、2年毎に更に3人の子宝にも恵まれ、総勢8人となった。
頑張ろう!!

ところが、運命は急転する。
難しい教務の仕事で疲れ、帰宅すれば反抗期に差し掛かっている息子とぶつかり、妻は子育ての毎日で、いつまでも蜜月という訳には行かなかった。

次第に夫は,職場にも家庭にも安らぎを覚えるような居場所が無くなり、心が病み始めていた。
遂に、先輩の勧めがあって心療内科に通う日々。
もう職場では上位へのステップも難しい局面となった。

7/4(土)・5(日)の休暇。アッと言う間に過ぎ、またしても中学生の息子が反抗する。
江田島へ車で戻ろうと家を出る。もう妻の見送りさえない。
「妻は構ってくれなかった。しかも見送りもしてくれなかった」。


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容疑者は、家庭というもの、子育てというものを甘目に考えていたのではないか。
当然、予想されるテンヤワンヤ。
少年野球や少年サッカーのコーチを夢見たのかもしれない。
自分の度量(キャパシティー)を超えたに違いない。