(この記事は長いですからご注意ください。)




TBSドラマ「流星ワゴン」


 


1/18(日)~3月予定。21:00~21:54TBS「日曜劇場」枠。
2013年1月クルーに放送された「とんび」以来、2年振りの重松清作品のドラマ化。


☆ 1/25(日)の14時、第1話の再放送を妻が観ていたのを横で観ていると、これが、主人公2人の演技が濃くって面白い!! 続けて観ようという気持ちになった。

☆ 家族は互いに、何でも分かり合っていると思い込んでいて、実は知らないことも多いのだ。


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原作では、主人公たちの故郷は「瀬戸内海に面したふるさとの町」と特定されていないが、
チーフ監督・福澤克雄が瀬戸内海海岸をロケハンし、広島県福山市鞆の浦(とものうら)海岸を気に入って決めた。

鞆の浦は、古代から拓けた港町。九州・大宰府が設置されてから京都の官吏の往来が頻繁になり、歌人・大伴旅人が大宰府役人として赴任する際に、鞆の浦を詠んだ歌が8世紀半ばに成立した万葉集に収められていて、その重要性、風光明媚(ふうこうめいび)な光景は当時からのもの。その後も、奈良~平安時代の遣唐使、江戸時代の参勤交代で西国諸大名の海駅として、江戸時代の交流使節団である朝鮮通信使の使者が立ち寄るなど、内海航路の要港として栄えて来た。更に、江戸幕末期に坂本龍馬が海援隊とともに乗っていた、「いろは丸」が紀州藩の船・明光丸と衝突し沈没した「いろは丸事件」(1867年)の舞台も鞆の浦。 仙酔島・弁天島・玉津島・津軽島などを含めた名勝「鞆公園」は、1934年に日本で最初に制定された「瀬戸内海国立公園」の一つで、その名勝から現在はパワースポットとしても注目を集めている。
==以上、番組HPより==


 
(第32回ふくやま観光写真コンテストの金賞作品: 藤井一志さん撮影「鞆の旧港」を拝借させて頂きました。)


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【原作】 重松清・著の長編小説。

講談社
月刊誌・小説現代に2001年1月号~12月号連載
単行本2002年2月刊。2002年度の雑誌年間ベスト1。
文庫本2005年2月刊。




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【スタッフ】


脚本: 八津弘幸、松田沙也

演出: 福澤克雄(#1#2#3)、棚澤孝義(#4)、田中健太
クランクイン11/15。


音楽: 千住明

主題歌: サザンオールスターズ「イヤな事だらけの世の中で」(タイシタレーベル / ビクターエンタテインメント)
タイトル未定(完全生産限定盤A)


撮影監督: 淺野太郎

製作著作: TBS



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【撮影協力】


福山市、福山商工会議所、福山観光コンベンション協会、福山市制施行100周年記念事業推進委員会、ふくやまFC、ふくやま子どもの学び場、福山市民ミュージカル、劇団B-LUCKS♪、劇団Tempa、福山市民のみなさん、 
福山プラザホテル(福山市住吉町1-40)、福山チケットセンター駅前店(福山市伏見町1)、みろくの里(福山市藤江町638-1)、
ホテル鷗風亭(福山市鞆町鞆136)、いろは丸展示館・常夜灯(福山市鞆町鞆843)、鞆の浦けすくせ宇田(福山市鞆町鞆838)、鞆肥後屋(福山市鞆町鞆595)、しまなみ信用金庫鞆支店(福山市鞆町鞆532)、医王寺(福山市鞆町後地1397)、福山市立鞆小学校(鞆町後地1240-1)、鞆の浦漁業協同組合、鞆鉄道、鞆の浦西町町内会、
渋川海岸(岡山県玉野市渋川2-5)、ダイヤモンド瀬戸内マリンホテル(玉野市渋川2-12-1)、 


中国ラーメン揚州商人港北店(横浜市都筑区見花山1-20)、横浜市交通局・市営地下鉄グリーンライン都築ふれあいの丘駅(横浜市都筑区葛が谷11-1)、アークガーデンひびきの街四番館(横浜市都筑区荏田東2-19-4)、京急電鉄・京急観光、モザイクモール港北・都筑阪急(横浜市都筑区中川中央1-31-1-1)、パシフィック・ホスピタル(横須賀市野比5-7-2)、曹洞宗大本山總持寺(横浜市鶴見区鶴見2-1-1)、不二越、喫茶店フリーウェイ、多摩電子工業、おだわら諏訪の原公園(小田原市久野3821-1)、よみうりランド、栄光ゼミナール、


彩の森入間公園(埼玉県入間市向陽台2丁目地区内)、三郷市、


船橋ケイバ、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市柏の葉6-5-1)、


どぜう飯田屋(台東区西浅草3-3-2)、洋食ヨシカミ(台東区浅草1-41-4)、おもちゃ・花火のオンダ(台東区竜泉2-18-5)、coffeeギャラン(台東区上野6-14-4)、マーチエキュート神田万世橋カフェ&和酒N3331(千代田区神田須田町1-25-4)、千代田ファーストビル西館(千代田区西神田3-5-2)、コーシン神田、NEC DSKビル(港区海岸3-5-13)、LAWSON、東京都交通局・国立競技場駅、ユニクロ世田谷千歳台店、パチンコ&スロット・コンサートホール北千住(足立区千住3-72)、


他。







【キャスト】


[2013~15年]


 


永田一雄: 西島秀俊
[幼少期:佐藤詩音(子役)]
38歳、横浜市都筑区在住。東京の電子部品会社・多摩電子工業(課長職)をリストラ宣告をされ、妻・美代子から離婚を切り出された。家には家庭内暴力が止まらない息子・広樹がいる。そんな一雄の心には更に末期癌の父・忠雄との確執(かくしつ)までが淀んでいた。人生を再生して行くうちに自分が知らなかった様々なことを知る。


永田忠雄 香川照之・・・一雄の父。
瀬戸内海の病院に入院中。サラ金「丸忠総業/ コーポレーション」を営んでいたが破天荒(はてんこう)で血気盛ん、数々の事業を興(おこ)して成功させたたが、今は長女の夫・伸之に任せている。ひょんなことから38歳の姿で一雄の前に現れ、記憶も38歳までしかない。


永田澄江: 倍賞美津子・・・一雄の母。
[若年期: 渡辺真起子]


永田美代子: 井川遥・・・一雄の妻。
家庭で良妻賢母を演じているが、一方で完璧過ぎる夫から逃れたいと感じ、フトした切っ掛けから心のバランスを崩してしまい、一雄に離婚を申し出るが・・・。


永田広樹: 横山幸汰(子役)・・・一雄の息子。
中学受験に失敗し、その所為で苛めに遭って引き籠るようになり、家庭内暴力DVが止まらない。


永田智子: 市川実和子・・・一雄の妹。
[幼少期:梅垣日向子(子役)]
地元・鞆の浦に残って忠雄の面倒を見ている。


武藤⇒永田伸之: 高橋洋・・・智子の夫。
忠雄に代わって専務として会社を切り盛りしている。


千賀和哉: 入江甚儀・・・一雄の部下で左遷。

藤木: 木下ほうか・・・一雄の上司・常務。

古閑: 町田啓太・・・美代子との密会相手。


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[5年前(2010年) ワゴン事故関係者]


 

橋本義明: 吉岡秀隆
一雄が駅前で一人佇んでいた時に突如、目の前に現れたワゴンを運転する男。
5年前に長野県茅野市蓼科のビーナスラインを自身が運転する車で、交通事故を起こして死亡した筈、生きていれば一雄と同い年の38歳だった。健太の義父。

橋本健太: 高木星来(子役)・・・義明の養子。
ワゴンに同乗しており8歳で亡くなっている筈。生みの母親に逢いたがっている。

伊藤順平: 須田邦裕・・・事故相手(軽傷)の埼玉県のトラック運転手。


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[30年前(1985年) 福山市鞆の浦の関係者]

竹岡光史: 中澤準・・・一雄の小学校時代の親友。

竹岡: 山本亨・・・光史の父、中華料理・天福軒の主人。

サラ金・丸忠総業の若い衆・四人組: 日笠圭、小橋正佳、岩間天嗣、三宅十空。


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[その他]


内藤翼: 金田耀生(ジャニーズJr.)
藤田英明: 本間翔
八幡朋昭・・・主治医
高橋弾・・・不動産屋
奥田夢斗(子役)


坂元: 丸一太・・・医師


他。





【概要】


忠雄・一雄父子の故郷、広島県福山市鞆の浦(鞆町四丁目)。


父は、自分の年齢38歳の時、この苦境をどう乗り越えただろうか。
涙のドタバタ劇展開。
親と子の感動サクセスストーリー。


 「あなたには、過去をやり直したいと思ったことがありますか?」
 行き先は過去の世界。後悔の人生をやり直すためのドライブが、今、始まる。


或る親子の何とも不思議な関係。自分と同じ年の父が突然目の前に現れた。その関係は現実の親子でも友人でもない、「朋輩」(ほうばい) !?





【あらすじ 第1話 1/18(日)初回2Hスペシャル】


「人生は分かれ道の連続だ。でも、その時には何も気づかないまま、或る時、不意に結果だけが突き付けられる」。
永田一雄(西島秀俊)は、この半年間のうちに会社・多摩電子工業をリストラされ、妻・美代子(井川遥)から離婚を切り出された(速達便で離婚届が送付されて来た)。
横浜の自宅マンションにはDVが止まらない息子・広樹(横山幸汰)がいる。


そんな一雄の心には、更に末期癌(脳に転移)の父・忠雄(香川照之)との確執(かくしつ)が存在した。
強かった忠雄とは最後の最後まで向き合えないままだった。 「なんで、こうなったんだ! なんで・・・」。


家を出て行ってしまった妻を、壊れた一人息子を、そして憎むべき父親の死を目前にして、一雄は独り自問自答を繰り返す。
絶望の淵に追い込まれ、「もう死んでもいい」「死んじゃってもいいかな」とさえ感じている。


*


そんな思いで駅前のベンチに座っていた一雄の前に、ワインカラーのワゴン(OdysseyRB、品川348さ1208)が突如、現れる!!
運転するのは、5年前に亡くなっている筈の橋本義明(吉岡秀隆)。同乗している息子・橋本健太(高木星来)も、同じく亡くなっている筈だ。


吸い寄せられるように車に乗り込んだ一雄。行き先は、一雄の人生にとって大切な分岐点。
後悔の人生をやり直すためのドライブが、今、始まった。
 

過去の大切な場所を巡るうちに、妻や息子とうまく行かなくなった切っ掛けを知ることになる。
生々しい現実を前に、動揺し苛立(いらだ)つ一雄。


*


そして、1年前の東京・上野駅前に戻った一雄の目に、鮮明に記憶に残る光景が再び映った。
若い男と歩く妻の美代子だ。


狼狽(ろうばい、アタフタ)する一雄の前に今度は、自分と同じ歳38歳時の父・忠雄の生霊(いきりょう)が現れ、促されるままに行動を共にすることになる。
忌み嫌っていた筈の父親が、現実の親子でも友人でもなく、
忠雄が言う、家族同然の大事な親友「朋輩」(ほうばい、※)として隣にいる!!
「家族同然の大事な親友って意味じゃ。お前もこれから、たくさん朋輩を作れよ。本当に困ったときに力になってくれるんが、朋輩じゃ」 。
それが切っ掛けで、一雄は気付かなかった多くのことが見え始め・・・。


(※)
「朋輩」・・・同じ主人に仕えたり同じ師(先生)に学んだりしている仲間。また、同じ位の身分・年齢の友。類義語は「同輩」。


 
 
 






【あらすじ 第2話 1/25(日)】


 


再びワゴンに乗った一雄と忠雄。


次に辿り着いたのは、一雄の勤めていた会社の大切な取引先「タカラベ電機」会長の葬儀会場だった。
そこに、一雄の上司・藤木常務(木下ほうか)が現われる。後に一雄のリストラを決めた張本人だ。
この日、挙行される精進(しょうじん)落としが、実は常務一派の決起集会であったことを憶えていた。
一雄は、常務に取り入るため、本来、断っていたその会に参加することにする。
しかし、こちらを見下す常務の態度に機嫌を損ねた忠雄は、踵(きびす)を返して一雄の家へ向かうと言い出す。


一雄は、渋々、追い掛けるが、その道中で美代子(井川遥)と広樹(横山幸汰)の姿を見掛ける。
2人は捨て犬(※)を抱いていた。
(※) 
福山市鞆の浦の犬「チロ」と都内で借りた犬。


「お父さんに相談してみたら?」 美代子が勧めても広樹は首を横に振る。一雄はこれまで動物を飼うことを許さなかったからだ。
後ろ髪を引かれながらも、広樹は子犬を元いた場所へ帰しながら「どうせダメだよ・・・」と。

*


捨て犬のことも広樹の思いも、全く知らなかった一雄。
ワゴンに乗らなければ、きっと気付くことは無かっただろう。本当にやり直さなければいけないのは、精進落としよりも、こっちなのではないか?!  そんな考えが一雄と忠雄の頭を過(よ)ぎる。


一雄が忠雄を連れて家に帰るが、広樹は忠雄のことを全く覚えていなかった。
だが忠雄に促された広樹は、犬を飼いたいと一雄に頼む。しかし一雄は返事を迷う。
一雄には、犬にまつわる少年時代の辛い記憶があったのだ!
そしてその出来事は、忠雄が深く関わるものだった・・・。


 






【あらすじ 第3話 2/1(日)10分拡大スペシャル】


結局、一雄のリストラは回避できなかった。
浮かない表情でワゴンに揺られる一雄。


一方、すっかりワゴンでのドライブにも慣れた忠雄が、暇(ひま)を持て余して騒ぐため、橋本は、或る場所にワゴンを停める。
そこは息子・健太が生前に通っていた小学校だった。時折、ここで健太を遊ばせているのだと言う。

叶わなかった卒業。
その間、一雄は運動会の徒競走で1等になれず忠雄に思いっ切り殴られた記憶が蘇えった。
健太は、忠雄に「逆上がりを教えて欲しい」と練習を始めるが、一向に上手く行かない。
死んだ時点でできなかったことは、死んだ後にできるようになることはないのだ。
そうとは知らずに奮闘する健太を眺めながら、橋本は一雄に、健太を「成仏させてやってほしい」と頼む。
未練を断ち切り自らの死を受け入れなければ、成仏はできない。
しかし、「それは父親の役目ではないのか?」と一雄は問うが、橋本は呟(つぶや)く。「私には無理なんです」。


*


小学校を離れ、健太と忠雄が揉めている瞬間にタイムトンネルへ。
一雄と忠雄が次に降り立った過去は、工場の前だった。
何と! それは一雄がリストラされた多摩電子工業。
1年前の2014年1月24日(金)、オンダとの新型LED照明共同開発の第1回検討会が行われた日だ。


そして今回は、なぜか健太までもが一緒に過去の世界へ降り立っていた。
ワゴンへ健太を帰そうにも、帰し方が分からない。焦(あせ)る一雄を余所(よそ)に、健太は、はしゃいで駆け出して行ってしまう。


慌(あわ)てて追い掛ける一雄と忠雄だが、その先の公園で、広樹の全く知らない一面を目の当たりにする。赤いカラーコーンにパチンコ玉を当てて倒していた。
コーンには私立中学受験塾の競争相手たちの他に、一雄と美代子の名前もあったのだ。
一緒に遊ぼうとする健太を広樹が苛め、「お前も殺してやる~!」と叫ぶ。
助けに入った忠雄を標的にする広樹を懲らしめようとする忠雄。
それを必死に止める一雄に泣き付く息子。「お前がこんなに受験のせいで苦しんでいたなんて!」やっと思い知らされた父。
そして父もまた少年の頃、恨んでいた忠雄らの名を書いた消しゴムをボンナイフで切り刻んでいたと、息子に伝える。
「公立にしようか」「受験させてください」。


「死んだ時点でできなかったことは、死んだ後にできるようになることはないのだから、健太に無理強いしたり扱(しご)いたりしないでくれ」と言い含めて、一雄は二人と別れる。


*


だが、コーンの標的にした友だちとは、塾の競争相手ではなく塾に通わない同級生たちだった。苛められていたので彼らと一緒になり続ける公立中学に行きたくなかったのだ。
一雄は、引っ越すことを決めて美代子に話す。転校すれば塾に通わなくても公立に行ける。俺は広樹の本心を分かっている。
美代子は酔っ払っているの?! 広樹は私立へ行こうと頑張ってるのよ! と取り合わない。
遂に、あの男は誰だ? と切り出す。俺は何でも知っている、広樹のことも、俺たちがどうなることも!!
あなたは何時もそうやって、私の気持ちを知ろうとしない!


真実を知っても何もできないのなら、いっそのこと何も知らない方が・・・。
忠雄と健太はまだ逆上がりの特訓中。心の何処かに自分はできないと思っているからだ! できるんだと思え! 
思わず一雄も駆け込んでガンバレ!!
できたァーーー!!


もう逃げたくないと一雄。





【あらすじ 第4話 2/8(日)】


「もう逃げない」と自らワゴンを降り、自宅に帰って来た一雄。
広樹を同級生のイジメから救うため、美代子の実家へ引っ越さないかと提案する。
しかしワゴンのことも、未来のことも当然知らない美代子には、一雄の考えが分からない。
「美代子は何も心配しなくていいから」と、いつものように美代子を気遣う一雄。
しかしその言葉に、美代子は強く憤(いきどお)る。


*


美代子は密会相手の男と離れたくないのか…そう考えた一雄は、「友だちと会う」と出かける美代子の後をつける。
喫茶店に入った美代子を待っていたのは、やはり密会相手の男・古閑だった。
更に、美代子が数十万もの金を古閑に渡すところを目撃し、一雄はショックを受ける。
呆然自失のまま家に帰ると、忠雄が寝室を漁(あさ)っていた。
忠雄は話を聞くや否や、突然「金を渡せ」と言ってクローゼットを物色する。
しかし、通帳は全て一雄が管理しているため見つからない…はずだった。
忠雄は、隠すように仕舞われている預金通帳を見つける。
見れば、500万円あった預金が少しずつ引き出され、残高はわずかしかない。
美代子は家族の全財産を男に貢いだのか…。愕然(がくぜん)とする一雄。


*


その時、ふいに携帯が鳴る。
それは病院からの電話だったが、その頃、美代子は…。






【あらすじ 第5話 2/15(日)】


ワゴンが蓼科峠(たでしなとうげ)で停まった。
橋本は健太をワゴンに残し、一雄と忠雄を峠の途或る一角へ案内する。
そこは、橋本と健太が命を落とした事故の現場だった。


*


橋本は、一雄と忠雄の関係が羨(うらやま)しいと零(こぼ)す。
互いに本音でぶつかり合う、親友のような永田親子。
一見、仲が良さそうに見えるが、橋本は健太に対して傷つけるのでは? 嫌われるのでは? と、何時も何処か怯えてしまい、強くぶつかることができない。
その理由を、橋本は初めて2人に明かす。
広い世界を知らないまま、余りに幼くして死んでしまった不憫(ふびん)な健太を、せめて成仏させてやりたいと橋本は言う。
それは、この事故現場と向き合うことだと…。


*


その頃、健太はこっそりワゴンを抜け出していた。
すぐに忠雄が見つけ追いつくが、健太は激しく抵抗する。
成仏すれば、大好きな母親のことを忘れてしまう。もう一度、一目でいいから母親に会って、悲しませたことを謝りたい。そしてずっと自分のことを忘れないでと伝えたい…
それが健太が、この世に残している未練だった。母親に会いに行こうと必死に走る健太。
そんな健太の思いの強さを知り、忠雄は健太とともにバスに飛び乗る。
慌(あわ)てて追い掛けて来た一雄も入れて、3人は健太の母親を探し始めるが…。