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BS日テレ10/31(金)20:00~20:54
「ぶらぶら美術・博物館」#154
「建物の博物館・江戸東京たてもの園」
~三井家の邸宅、二・二六事件の現場からジブリ映画の秘密まで !~
出演: 山田五郎、おぎやはぎ(小木博明、矢作兼)、高橋マリ子
今回(第154回)は、広大な緑の中に移築された、洋館・看板建築など路地 まで再現された昭和ワールドを堪能。
江戸期~昭和期の文化的・歴史的に価値の高い建造物30棟が、移築・展示されている「江戸東京たてもの園」を訪問。
二二六事件の舞台・高橋是清邸~ジブリ映画のモデルとなった古い店舗、
更に、ジブリ作品の秘密に迫る展示もあった。
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訪問先: 「建物の博物館・江戸東京たてもの園」
小金井市桜町3-7-1 都立小金井公園内
江戸・東京の歴史的な建物を移築保存し展示する、野外博物館。
都立江戸東京博物館の分館。
1993年開館(当初の復元建造物は12棟⇒現在は30棟。
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★ 「ジブリの立体建造物展 ~宮崎駿のこだわり」展
宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」(2001年)の作画には、
この「江戸東京たてもの園」の銭湯や下町商家の建築デザインが参考にされた。
その縁で2002年に、園内で「千と千尋の神隠し展」と映画「千と千尋の神隠し」屋外上映会が開催された。
シンボルキャラクターの「えどまる」は、宮崎駿のデザインである。
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展示会会場: 「江戸東京たてもの園」展示室
展示会会期: 7/10(木)~12/14(日)
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【概要】
ジブリ作品に登場する建造物は、
「となりのトトロ」(1998)の「草壁家」、「千と千尋の神隠し」(2001)の「油屋」、「ハウルの動く城」(2004)の「動く城」、「コクリコ坂から」(2011)の「カルチェラタン」など、どれも印象に残るものばかり。その他にも、「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994)や「耳をすませば」(1995)のように、私たちの身近にありそうな場面も多く登場。
「風の谷のナウシカ」(1985)~最新作「思い出のマーニー」(2014)の制作資料や代表的な建造物ょ立体展示。建物のミニチュアやスケッチなども。約400点を展示。
番組では、制作エピソードなども伺いながらジブリ映画の拘(こだわ)りを解き明かした。
■ 「アルプスの少女ハイジ」(1974)
ハイジの山小屋~麓(ふもと)の町・列車に続く風景を再現した、巨大なジオラマ。
「三鷹の森ジブリ美術館」で展示されたジオラマの特別展示。
■ 「天空の城ラピュタ」(1986)
ラピュタのパズーが働く鉱山の模型。
ジブリでは蒸気機関といった産業革命期の動力を用いるあたりに、「現代から少し前の時代という意味で、リアルだけど幻想的な雰囲気を生み出している」と藤森さん。
■ 「となりのトトロ」(1988)
「草壁家」の立体造型。
■ 「耳をすませば」(1995)
月島家が住む公団住宅と「戦後の台所と女性の関係」。
月島雫が生活している公団住宅の背景画。
当時のダイニングキッチンと日本建築史における意義。
■ 「もののけ姫」(1997)
エボシ御前たちが暮らす「たたら場」の背景画。
どうして「たたら」というのか? 建築における視点。
■ 「千と千尋の神隠し」(2001)
登場する「油屋」を再現した約3mに及ぶ本展最大の模型。カットでは観えない側面・後面まで全体が再現された。
橋の下の階、屋根の下の梁(はり)、湯屋と煙突の大きさ。
■ 「ハウルの動く城」(2004)
4本足で歩き顔のように見える複雑怪奇な城の拘りが、巨大なイメージボードに細かく描かれている。動く城から各町へと繋がったドア---内開きなのはヨーロッパの基本的な様式を忠実に再現したもの。
■ 「崖の上のポニョ」(2008)
宗介の家の模型が360度観察できる。海へ遊びに下る裏道、ポニョと船旅を始めるベランダ。
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★ 都立「建物の博物館・江戸東京たてもの園」
[センターゾーン]
■ 高橋是清(20代総理大臣)邸
二・二六事件で是清が暗殺された歴史的現場。
1902年落成。総栂普請(そうつが・ぶしん・・・洋間の床は寄木貼り)、和風邸宅に窓ガラスを使った初期の事例。
1934年に6度目の大蔵大臣就任。軍事予算縮小を図ったところ軍部の恨みを買い、1936年2月26日~29日、陸軍皇道派の青年将校らが1483名の兵を率いて起こしたクーデター未遂事件。この赤坂邸の2階で胸を6発撃たれ暗殺された、享年82。
[西ゾーン]
■ 三井八郎右衛門邸
日本最古のシャンデリアをはじめ当時の栄華が偲(しの)ばれる家具・調度品。
第二次大戦終戦後に京都から港区麻布に移築された財閥三井本家の和風邸宅。
敗戦後の財閥解体で三井系各社への支配権を失った後は、京都から港区西麻布に移築(1952年)された三井本家の和風邸宅。
■ デ・ラランデ邸
新宿区信濃町にあった西洋館。1910年頃にドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデにより木造3階建てに大規模に増築された。
スレート葺きのマンサード屋根(腰折れ屋根)と下見板張りの外壁。
1999年まで使用された後、移築・復元を前提に東京都に寄贈され、復元工事が進められて2013年4月から公開。
[東ゾーン]
ノスタルジーたっぷりの下町エリアでは、ジブリ映画のモデルになった建物なども拝見。
■ 小寺醤油店
出桁造り(でげたづくり、梁を 差し出し出桁で軒の垂木を支える)の商家。昭和30年代後半(東京オリンピック頃)まで日本酒・味噌・醤油を量り売りしていた。
港区白金五丁目に1933年建築。
■ 子宝湯
足立区千住元町にあった宮造りの銭湯、1929年建築。
入母屋破風・唐破風、兎毛通しの銭湯建築に、宝船に乗る七福神の彫刻、折上げ格天井、ペンキ絵(銭湯背景画)・九谷焼三六角タイル絵・広告などの銭湯内装。
籐製の脱衣籠・体重計・ベビースケール・ベビーベッド、木製の風呂桶・風呂椅子などのレトロが堪能できる。
「千と千尋の神隠し」の湯屋「油屋」のモデル。
■ 武居三省堂
千代田区神田須田町にあった文房具屋、1927年の看板建築。
茶色のタイル張りの壁に銅板の縁取り、屋根の勾配が途中で急になったマンサード屋根。
店の中には幾つもの引き出し、天井にまで商品が置かれ梯子(はしご)で取る。
「千と千尋の神隠し」に登場する「かまじい」の部屋のモデル。
■ 村上精華堂
台東区上野池之端(不忍通り沿い)にあった小間物屋、1928年の看板建築。
イオニア式オーダー風の列柱(ファサード)、瓦葺きの和風屋根、人造石洗い出しの正面。
化粧用のクリーム・椿油・香水・志のぶポマードの製造・卸売・小売。
志のぶポマードの原料ヒマシ油のドラム缶まで裏手に展示。
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