金曜10/10~31の深夜23:00~23:54は、
NHK-Eテレ 「ケンブリッジ白熱教室」を聴講して、
ボケ防止とともに過ぎ去った青春のエスプリ(哲学的精神)を蘇らせるにいい。


番組講師は、名代のケンブリッジ大学フランス学部講師、
サルトル実存主義などのフランス哲学研究者のアンディ・マーティン博士(Dr Andy Martin)。
我がオリックス・バファローズのディクソン投手似。


番組概要は、既に10/9(木)に書いた私のブログ  http://ameblo.jp/aauasks/entry-11936543284.html で紹介。





■ 10/10(金)  第1回「ベッカム実存主義」


イギリスサッカー界のスター、デイヴィッド・R・J・ベッカム OBE(David Robert Joseph Beckham OBE, 1975/5/2~)を「実存主義者」と見立て、
師匠のマンチェスター・ユナイテッドFCのサー・A・C・"アレックス"・ファーガソン CBE(Sir Alexander Chapman "Alex" Ferguson CBE, 1941/12/31~)監督を「本質主義者」と見立てる。


ファーガソン監督は、
監督が仕組む理性の秩序(プログラムされた自動機械というデカルト的支配)の下にある、
伝説・理想に適ったザ・サッカー選手の姿をベッカムに求めた。
デカルト「我れ思う故に、我在り」。


 

しかしベッカム選手は、
報復したいという欲望の共犯者となって膝裏キックプレイでレッドカードになったり、
デカルト的支配に反抗し、サルトル的に敵対する我れ創造すると末来志向をとり、
可愛気のない言い回しをしたり、
レストランで帽子を被り続けたり、
ヘアスタイルやタトゥーや絆創膏(バンソーコー)の沈黙によって語ったり、
満たされない自分、変化する自分をアピールするショービジネスマンであり続けた。

 



*


パスカル「人間は考える葦である」。
サルトル「失敗する運命に在る」「地獄とは、他人のことである」。
デリダ「実存は本質に先立つ」。
人間の存在は本質(即自)でなく実存(対自)であり、
既定されない不確かさがあり自分に向き合いながら創るもの。

自分を他人から物扱いされたり他人への依存は苦痛である。
対立を調和(And・妥協)で解決するのは創造性を失う。
対立する相互関係に、敵対(Or・選択、二元的に実践)することによって、創造して行く。







■ 10/17(金) 第2回「美と醜悪の現象学」


世界的なポップスター、マイケル・ジョセフ・ジャクソン(Michael Joseph Jackson、1958/8/29~ 2009/6/25)。


問題状況
有名になると凝視され観察される。
ステージでパフォーマンスしいると自意識が消え自己超越がある。
ステージを降りると自意識が戻り鏡がそこにあり凝視の恐怖がある。
「Man in the Mirror」 鏡の中の男に、自分の生き方を変えよと。視覚的再構築を図る。
手袋・マスクに光を反射するアクセサリーを施して、視線を反らす。
皮膚病恐怖症から逃れるため整形を施し、
更にメイクアップによって案山子(カカシ)に変身する。

 


マイケルは、子供達に執着し心を奪われるプラトニックラヴ。
子供達は規範がなく共同体社会の意思から離れている。


プラトンの美の概念「見るものは全てイデア(理想形)を持つ」。
しかし世に理想形はあっても人間は理想形になれない。
生前あるいは死後の神話的なもの。
失われた理想形を求めるには悟る、つまり死しかない。


マイケルは、規則を忘れた共同体の中で、神になろう神の投影を企てようと。
しかし理想形に近似しようとしても、それは一瞬・刹那の永遠でしかなく、
スピンして凍てつき、ムーンウォークを繰り返して静止していたかった。

 


マイケル・ジャクソンの軌跡
1969年、ジャクソン5「I Want You Back」(帰ってほしいの、原題: I Want to Be Free)でメジャーデビュー。 TOKYO MX「五時に夢中!」オープニングで聴いてます。
1971年、「Got To Be There」でソロデビュー。
1979年、ステージの床に鼻をぶつけて骨折。整形。肌の色の変化は尋常性白斑(白ナマズ)。メイクでシミを隠した。「Off The Wall」を制作。
1983年、自身最大のヒットシングルとなる「Billie Jean」を発表。「Thriller」ミュージック・ビデオの中で最も偉大なベスト100で第一位。
1984年、ペプシコーラCMで大火傷。尋常性白斑の進行。
治療が顔立ちに変化。容姿の変化・・・肌の色は段々明るく、鼻と下あごが狭まり、体重が減少。醜形恐怖症。
1986年、尋常性白斑、全身性エリテマトーデス[紅斑性狼瘡(ろうそう)、膠原病の1つ]の診断。
1988年、「Man In The Mirror」(「Bad」に収録)。
健康問題、食事制限によるダイエット、ベジタリアン、体重の減少、処方された薬、薬中毒治療。ストレスと自然老化。
2009年、急死。ロサンゼルス検視当局が死因を急性プロポフォール中毒、第一の死因はプロポフォールとロラゼパムの複合使用。
7月から予定していたロンドン公演のリハーサル映像をもとに制作されたドキュメンタリー映画「This Is It」。
2011年、元主治医は過失致死罪で禁錮4年の有罪判決。


*


ソクラテスは、醜くて有名だった。
アテナイで最もハンサムな男・アルキビアーデスだって美の理想形ではない。
現世の美は幻想に過ぎない。

サルトルも容姿にコンプレックスを抱いていた。
醜さは避けられないが、ちっぽけなもの。
気にしない、醜くても音楽があり美術がある。
美は理想形であり即自と対自が一致する神であって、決して実現されないまま切望するもの(欠けていると把握するもの)。