アースルーリンド 『過去の幻影の大戦』 23 最終決戦 19 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

ぱせり様。

ごめんなさい。

けど、女達の一人になったら、ずっと一緒に居られるわよ?

古代最強の魔、ヤグスティンの最期…。


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アースラフテスから、一直線の強い光が、本体透けて現した、ヤグスティンに向かい真っ直ぐ伸びて行く。

ヤグスティンは必死で捕らえた男の魂、掻き集めようと両腕空に振っていて…振り向く。
叫ぶ…間も無かった。
真っ白な光はヤグスティンを覆い尽くし、光柱と成って天と地を貫き…そして…やがてゆっくりと光は消え…そこには…真っ黒な醜い…小さな、蛆虫が一匹、蠢いていた。

アースラフテスはそっ…とその前に立つと、足持ち上げ恐怖に戦(おのの)く、蛆虫を踏み潰した。
小さな…小さな悲鳴が聞こえ、再びヤグスティンの、光に透けた体が不安げに、周囲を見回す。

“どこだ…?ここは………”
アースラフテスは肩竦めた。
透けた涙にくれる女達は再びヤグスティンを取り巻き、ヤグスティンは彼女達に一瞬微笑んだが、彼女達の無言の敵意に一瞬で青冷める。

ざっ…と足元に穴が開き、ヤグスティンは女達に引きずられ、その穴に、落ちて行った。

アースラフテスは一つ、吐息吐く。
「女達の気が済めば…天に昇れる。
…多分」

ぎゃゃゃゃゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁぁぁ!

底からヤグスティンの悲鳴が聞こえた。
が、アースラフテスは天国とも地獄とも付かぬ、天に昇り行けぬ女達の作り出した空間に閉じ込められたヤグスティンを、救い出す事をしなかった。






つづく。




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