自分の体の痛みより、ローランデの栄誉にケチつけちゃって
傷付けちゃった心の痛みの方が、勝ってるらしいですが
ダメージは深刻です…。
でもさりげなく気遣う辺り。
流石、オーガスタスとローフィス。
絵描きたいけど、今日熱中症で倒れてたので
無理…。くっすん。



アースルーリンドについて。国の紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
「二年目」を最初から読む
『幼い頃』を最初から読む皆が口々に試合と表彰式の興奮で喚き立てるさ中、ギュンターは廊下に出ると、別の出口から姿見せる、オーガスタスが自分見てるのに気づく。
つい、右腕きつく握り止め、痛みに歯、食い縛ってるとふわり…と背に気配。
オーガスタスが背に手当て、屈み囁く。
「無茶したな…!」
ギュンターは、ぎっ!と目剥く。
途端、オーガスタスは朗らかに笑い
「手負いの豹が、俺に迄牙剥くか?」
ギュンターは悔し紛れに早口で囁く。
「痛んで睨むのが精一杯の俺を、からかうな!」
「こんな機会しか、からかえない」
その声に顔上げると、ローフィスが正面塞ぎ、四年二人は覆い被さって話しかけてくる。
が、ギュンターはその二人が、自分の無様な体たらくを、皆から隠すようにして寄り添うのを感じた。
結局ギュンターは二人に伴われ、四年宿舎のローフィスの部屋に通される。
机の上が乱雑に散らかる羊皮紙だらけで、寝台に腰掛けるよう目で促され、ギュンターはそっ…とかけるものの、腰降ろす時、右腿に鋭い痛みが走った。
「牙剥かない豹だから、手負いになるんだ…!」
言ってローフィスはチェスト開け、ごそごそと中を探り、オーガスタスは寝台横で腕組んで、親友の言いぐさに異論唱えた。
「これ以上傷つけるな。
十分、痛め付けられてるんだ」
ローフィスは薬瓶を取って戻り、ギュンターにシャツを、脱げ。と目で示す。
衣服取り退けたその肩は、腫れて赤味帯びて見えた。
ローフィスは吐息吐き、瓶の中身を布に浸し、腫れた肩と腕に擦りつける。
すぅっとした清涼感と共に、痛みが遠退く。
ギュンターは思わず、薬擦りつけるローフィスを、見た。
ローフィスはギュンターの患部見ながら、横で腕組む悪友に文句垂れる。
「本気で牙剥いてたら!
こんな薬は不要だ!
こいつならな!」
オーガスタスは横で笑って、ギュンターに告げる。
「口は悪いが、これでもお前を褒めてる」
ギュンターがローフィスに視線戻すと、ローフィスは頷いていた。
「下も、脱げ。
腿に迄来てるんだろう?」
言われ、ギュンターはやれやれ。
とバックル外し、ズボンを引き下げる。
右腿もやはり、赤味帯び腫れていた。
ローフィスはそこにもやはり、布浸した薬塗りつける。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
