ホントは隣にローランデが居たけど。
ともかく仕上げました。
暫くは彼らの身の上話ですね。
事の発端です。
この辺りから抗争が表面化。
かーなーり、ギュンターとローランデの接点が増えてきます。
実はシャクナッセルの本命は
デルアンダーだっりして…(笑)

アースルーリンドについて。国の紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
「二年目」を最初から読む
「唯で…済むはず無い!
グーデンはいらない玩具でさえ…自分の気に入らないギュンターに取られたら腹を立てて手酷い報復する!」
ギュンターはラナーンを見、そしてシャクナッセルに視線を戻す。
「…ああ言ってるぞ?
グーデンとこで、彼の事も知ってるんだろう?」
シャクナッセルが、俯く。
「彼は私よりグーデンの寵愛が深い………」
ギュンターは顔を上げ、階段途中に居るラナーンを、見上げた。
ラナーンは泣き出しそうだった…。
「…俺が……俺が………」
言って、喉を詰まらせ、それでも思い返し、小声で呟く。
「シャクーンは一番の寵愛を得ていた…。
そんな立場だと、グーデン以外他の者は手出し出来ない…。
うんと…!楽なんだ!!
他の野獣達の…相手しなくていいのは…!
だから………」
もう…ラナーンは目に涙を、溢れさせていた。
シャクーンは少し微笑を零し、彼を見上げる。
「彼ももう二年…。
グーデンに飽きられる頃でそして…グーデンは新しい夢中になれる獲物を見つけた」
言ってギュンターを見、そして階段上のラナーンに視線を移す。
「…私を…君が一番の寵愛の座から、引きずり下ろしたと思ってるならそれは違う…。
どのみち彼はもう、私に飽きていた。
だから…私への罪の意識は必要無い」
ラナーンは身を屈め、顔をしかめて激しく肩を、震わ始めた。
「俺の家も同じだ!
グーデン様に取り入れ!
グーデン様のお気に入りで居ろ!
…その…間は良かった。
家に帰っても、特別待遇だった!!!
…けど……けど一味に従兄弟が居て…寵愛…が…他に移った途端………蔑みの目で見られる!!!
俺だって!
愛人の子で母ももう死んだ!
他に、どっこも行く所なんて、無いんだ!
だから…だ…から…………」
ラナーンが階段に、崩れ落ちるように腰掛け、激しく肩震わせて泣き伏した。
ギュンターが歩を踏み出すその前に、シャクーンが階段を駆け上がって行く。
そして横に座ると、ラナーンに屈み囁く。
「必ず…何とかなる…。絶対に………」
ラナーンはそれでも膝に顔を埋め泣き続け、ラナーンはその背をさするように手を添え、慰め続けた。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
