ギュンターってどんとん男っぽく、なるんですね…。
教練が猛者だらけだから
獰猛さが余計際立つようになってきて。
教練に来なかったら
もうちょっとやさ男だったでしょう(笑)

アースルーリンドについて。国の紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
リニューアルしました♪「二年目」を最初から読む

「ディングレーに世話になってる間は必要ないだろうが…自宅から女中や召使が呼べるなら、たまに掃除に来てもらえ。
講師に申し出れば、通行証を出して貰える。
…家が遠くて呼べないなら、余分に幾らか定期的に払えば、教練専用の召使が掃除してくれるそうだ。
金に余裕があり、自身で掃除出来ない奴はそうしてるらしい」
アスランはつい、呆けてギュンターの、顔を見つめた。
神話に出てきても可笑しくない程優美な美貌で、日常雑務とは無縁に見えるのに。
だからつい、尋ねた。
「あの…いつもご自身で掃除されてますか?」
ギュンターは微笑った。
「…掃除に来てくれる、女中も召使も居ないし、余分な金も無いからな」
アスランはおずおずと、もっと聞いた。
「もしかして毎日、されてるんですか?」
ギュンターは気づいて頷く。
「朝、起きた後食事の前にな。
ちょいと拭いて回って、シーツを替える程度だ」
アスランはびっくりした。
「床も?
あの…床は箒だけじゃありませんよね?」
「ああ…。
毎朝、水桶の水を新鮮な水と取り替えるだろう?
その前にモップがけし、汚れたモップを古い水で洗い、それを捨てて新しい水を汲む。
顔を洗ったり茶を飲むのに」
「…シーツもその時に、替えるんですか?」
「ああ…。
大抵一日使えば汚れるから…。
シーツを替えるついでにベッドも整える。
だが旅先だと、その後に朝食の用意するがここではしなくても食えるから、随分と楽だ」
アスランは顔を、下げたまま上げられなかった。
乗馬や剣はまだしも。
日常の、ギュンターには当然とも言える事柄が一っつも、自分が出来ないと思い知って。
ギュンターが俯き切るアスランの様子に、側に来て尋ねる。
「…どうした?
そろそろ始めないと、夕食に間に合わない」
が、アスランは手首を掴まれ引かれた拍子に顔を上げ、叫んだ。
「あの…僕、今日は…!」
が、その時突然扉を激しく叩く音がした。
「ギュンター!
来てくれ大変だ!!!」
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
