アースルーリンドの騎士『二年目』 32 大変な週末 17 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

さて。

もう勝負は見えてますが

ディングレーが面白いので。

しかし、「ディングレーが面白い」と言うと

ディングレーは歯をむいて抗議する事でしょう………。

そして…ディングレーの、不幸は続く。

$「アースルーリンドの騎士」



王冠2 アースルーリンドについて。国の紹介
王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)




「アシュアークは右の王家の者で尊い血筋だが、家族を皆無くし、今は血の繋がりない配下の家の者が面倒を見ている。
そのせいか常識から見事に外れているし、育ちのせいだけで無く王家の血筋がそうさせるのか、自分の意思を一度足りとも曲げた試しが無い」

ディングレーはスフォルツァの真剣な表情の横で、小柄でにこにこ微笑ってる、金髪の美少年を呆れて、見た。

が、こんな突拍子もない事を言い出してるにも関わらず、スフォルツァの表情は冷静そのもの。
言葉に迫力さえ滲ませて、説得にかかる。

が、ディングレーはそれでも食い下がった。
「…………お前、相手が恋人だろうがそんなに幼けりゃ普通、年長者として叱るだろう?
他所見するな!とか、俺だけを見てろ!とか」

言った途端、スフォルツァだけで無く、ローフィスの溜息迄聞こえたから、ディングレーは更に狼狽えてローフィスに振り向いた。

が、スフォルツァが言った。
「惚れてる相手と真剣に付き合った経験があれば、自分の愛しい相手が自分で無く、他を求めるのがどれ程惨めな経験か、ご存知だと思うのですが」

ディングレーはぐっ。と喉を、詰まらせた。
アイリスの時はそれでも単に、疑惑だった。
が今度のアシュアークは目前でしかも…直接スフォルツァに、耳打ちしたらしい。

ディングレーはもう、どうしていいか解らなかった。
アイリスやアシュアークの気を引いて、男としての魅力が上だと示し、スフォルツァを貶めようなんて一瞬足りとも考えた事無いのに、どうして…?






つづく。
Twitter「つぶやく」ボタン



$「アースルーリンドの騎士」


$「アースルーリンドの騎士」