アースルーリンドの騎士『二年目』 30 三年監督生ギュンター 4 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

今日はグーデンで。

顔はいいんだけど、性格が…傲慢でアホ過ぎるんですね…。

ディングレーと兄弟なんて嘘みたい。

ディングレーが苦労するはずです。

こんな兄貴じゃあ…。

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王冠2 アースルーリンドについて。国の紹介
王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)



ギュンターが、苦笑いして囁く。
「困ってる。返事してやれ」
アスランは声かけられ、振り向くが質問の意味が、解らず慌てる。
ギュンターが気づき、助け舟を出す。

「葡萄か李だ。
どっちの果実水にする?」

考えてみれば(みなくても)彼女にとって、注文を取るのが仕事だ。
アスランは赤くなって、俯いた。
「あの…李を」
ギュンターはテーブル横の彼女を見上げ、言った。
「俺も同じ物を」

彼女が、頷いてテーブルを離れる。
ギュンターはため息付いて言った。
「…つまり男だろうが女だろうが、あんまり人と出会った事が無いんだな?」

アスランは言われ、その通りだ。と赤くなって頷いた。
「好きな女の子とかも、当然居ないのか?」
ギュンターに問われ、アスランが顔を上げる。

「父が亡くなる前は…父の交友関係の家族と…記念日に集まったりしたけれど…。
父が亡くなってから、そんな機会も、無くなってしまって…。
あの、だから…男ばっかりだけど、教練に来られて色んな人と出会えるの、僕楽しかったんです…」

グーデンに、目を付けられる前迄は。
俯くアスランにギュンターはその意を、汲み取った。
きっと、毎日が新鮮でワクワクしていたに違いない。

今迄出会ったことの無い、同年代の男の子達に囲まれて。
…けれどグーデンが、そんな毎日を灰色どころか真っ黒にした。






つづく。
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