アースルーリンドの騎士『二年目』 30 三年監督生ギュンター 2 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

まあ、ギュンターって中身は

結構悲惨な生い立ちなのに、嘆く間無い過酷な環境で

逞しくならざるを得なかった

向こう気の強い普通のセンシティブな男。

…なんだろうか。やっぱり。

ただ、彼がどうしてそうするのか。

には大抵、とっても深い理由があって

その理由がわかると

思わずギュンターの事が、大好きになっちゃう

んですね。これが。


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王冠2 アースルーリンドについて。国の紹介
王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)



不思議と、気持ちが落ち着いた。
そして…とても異常な体験をしたから、必要以上にギュンターに反応してる。

そう、ギュンターが自分の事を考えてるのが、アスランには解った。
ふ…と、グーデンにされた事を思い返す。
ぐっ…と何かが遮り、それ以上考える事を拒否し…そして思い返すのは決まって、グーデンにされた卑劣な事の後の、ギュンターとの一時(ひととき)だった。

グーデンに何をされたかは、解ってる。
その時の恐怖も嫌悪感も、思い出せる。
けれど…ギュンターの事を思ってる限り、それはどこか別世界の…別の自分の受けた屈辱のように、アスランには感じられた。

馬を止めたギュンターが、馬より降り、抱き止めようと横に付く。
手を差し出されるから、握ってそして…その胸を支えに馬上より滑り降りる。

目が合った一瞬、ギュンターの表情が、曇った。
ひどい体験をした気の毒な子。

………そんな、表情だった。

長身のギュンターの横を並んで歩く。
そして少しずつ…ギュンターの考えが解ると、自分の状況が、アスランには理解出来始めた。

グーデンとの事があったから…そして自分は否応なしに選べなかったから…だから、もの凄くギュンターに反応してしまう。
異常な程。

酒場の戸口を開け、ギュンターが振り向く。
その表情は少し悲しげで、けれど
『大丈夫。必ず治るから』

………そんな表情だった。







つづく。
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