絵が18Rですね。

アースルーリンドについて。国の紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)ギュンターを見送り、ディングレーは寝室の、扉を開ける。
寝台の上にはマレーが裸でシーツを纏い、まだ、突っ伏していた。
ディングレーはそっ…と、果実酒の入ったグラスを取り、寝台の横からマレーを伺う。
寝台の端に腰降ろし、囁く。
「…済まない…。加減が出来無くて」
その声に、反射的に振り向くマレーの、ヘイゼル色の瞳にはいっぱい涙が溜まっていて、ディングレーは一瞬、思い切り怖気て引く。
が、自分のした事だ。
と、そっと華奢な肩にかかる美しい栗色の巻き毛を取り除け、優しく囁く。
「…ひどく…痛かったか?
すまない。今薬草を持って来るから」
が、マレーは涙を瞳にいっぱい溜めたまま、首を思い切り、横に振る。
そして、腰を上げようとするディングレーの、濃紺のガウンに縋り付く。
華奢な白い指が衣服に絡み、ディングレーは浮かしかけた腰を下ろすと、マレーが身を起こし、ディングレーの胸へ、その顔を埋めた。
「…違うんです………」
華奢な体が絡むように縋り付き、掠れた声でそう告げられた時、正直ディングレーは内心ビビリまくったがおくびにも出さす、うんと優しい声色を作り、訊ね返した。
「何が?」
マレーの小さな顔が、胸に擦りつけられる感触がする。
…細い腕を上げ首に回し、泣き濡れた瞳でマレーに見つめられ、震える赤い唇で、告げられる。
「…こんな…風に快感を感じたのが初めてで、それで…………」
そして、マレーはとうとう、ポロッと涙を頬に滴らせて、言った。
「ずっと吐き気と嫌悪感が…絶対抜けなかったのに……。
でも今ではもうすっかり、ありません………」
それが、凄く幸福な事のように、マレーに感謝を込めて首に抱きつかれ胸に顔を伏せられ、ディングレーはやっぱり、ビビリまくっていたが、マレーの華奢な細い体を、抱き返した。
だって…どう頑張っても、こんな幼気(いたいけ)に心からの感謝を体毎告げられては…彼を、愛しく思わない方が、どうかしている。
ディングレーは大切なものを抱くようにマレーを抱きしめたから、マレーはとうとうしゃくり上げて、ディングレーの胸に泣き伏した。
ディングレーは泣くマレーの背を、そっと…いつ迄も、彼が泣き止む迄、優しく擦(さす)り続けた。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
