だからこそ一軍束ね
ディアヴォロスでさえ彼に
付いて行こうとするのでしょうね。
けれどギュンター視線なので
ギュンターイラストで。

登場人物紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)オーガスタスの首が下がる。
苦しさを、払うように首を振っているのが視界に入り、ギュンターは咄嗟に寄って腕を、支えようかとも思った。
が長年の付き合いだ。
振り払われる事は間違いない。
ヤツが集中してる時、触るのは邪魔にしか成らない。と身に染みて解ってる。
心話が咄嗟に響く。
『私が引き継ぐ!
口を閉じろ!』
ギュンターはそれがホールーンなのか?と思った。
がなぜか咄嗟に横の、右将軍を見つめた。
その迷いの無い青の瞳は、真っ直ぐ前に注がれている。
彼の言葉は神聖騎士のようだった。
アルファロイスは剣の代わりに呪文で奴らと戦ってる。
こちらから、挑むまでも無く向こうから、結界を叩き続け結界の光を削り同時に、自らの身も削る。
奴らの身を、結界を通じ焼き尽くす!
そんな強い意思が、アルファロイスからは感じられた。
正直ギュンターも傷が鈍く疼いた。
痛みを、押し退けている。
だから激しい痛みからは身を守れた。
が、唱える度力が、アルファロイスに吸い取られその都度意思が揺らぎ幾度も、痛みが身を、襲い来るのを拒絶する。
痛みなんか、感じてたまるか!
痛い。
そう感じた途端一瞬動作が遅れる。
戦場でそれは致命的だと、ギュンターは思い知っていた。
エルベスの視線が今度は、労るように自分に注がれる。
見ると…斬られた自分の肩口から、止まった筈の血が滴り始めていた。
息が上がる。
『お前も外れろ!』
アルファロイスの命が心に響く。
歯を、食い縛る。
が、アルファロイスは聞こえない声で囁き続けている。
『奴らを焼いてやる。
が全部出来る保証がない。
万一結界が消えた時剣が振れるよう、今体を休めろ』
オーガスタスは、それを感じたから唱えるのを止め、両手を膝に付き背を丸め必死で、回復を図ってる。
ギュンターは、エルベスを見た。
彼とて傷を負っている。
が、頷いた。
自分の疲労は君等のそれより遥かにうんと、軽い。
…そんな、風に。
ギュンターは唱える言葉を消し、だが頭の中でその言葉を追い続けながら衣服を歯で噛み引き千切り、それを素早く、再び出血始める、傷に当てた。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
