以前、テレビでほんの数分、流れていただけの、曲だった。
あんまり深い歌声に、つい魂が、
揺さぶられた気がして、
必死で名前を、覚えた。
暗闇で、この曲を聞くと
まるで揺りかごに
揺られているような錯覚を
起こす。
いや多分あれは、
揺りかごで無く
波。
母の羊水の、胎児だった頃よりもっと昔。
人間ですら無かった
遠い昔の
暖かな海の中での
記憶なのかも知れない・・・。
ボリュームを上げて
お聞き下さい。
彼らの頭上には天空が開けてる。
どこまでも眩しく、明るい天空が。
光は高い場所から差し、周囲に溢れて行く。
楽園とは天国とは
こんなところだと
彼らは間違いなく知っている。
神が誰で
どんな風かを
語る必要もなくその身の内に感じてる。
だってそれは、彼らに溢れてる。
頭上に開ける天空から眩しく差し込む
彼らが纏う、光の内に。