アースルーリンドの騎士外伝。『幼い頃』冒険の旅 363 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

今日はこの二人…かな?
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あ、この人もだ。
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王冠2 登場人物紹介
王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)

(前回更新、二行抜けてました…)
レイファスは抱きつく、頼もしくて逞しいオーガスタスの胸から少しだけ顔を上げて、オーガスタスにささやく。


オーガスタスは頷くとテテュスに告げる。
「テテュスが可哀相で泣いてる。って言うとテテュスの負担に成るから………。
泣いたのは俺がいっぱい血塗れでそれでも笑っていたから。に、して欲しいそうだ」

オーガスタスがそう言った途端レイファスは顔を上げ、それをバラす力自慢の頼もしい男に、怒って腕を顔目がけ振った。
オーガスタスは微笑ってレイファスの拳を避ける。

ローフィスはだがオーガスタスの傷を見た後でつい、レイファスを止めようと身を起こそうとし、シェイルがローフィスの肩を手で握り止め、自分が進み出た。

シェイルはオーガスタスの前に出て、小さなレイファスに向かって両手広げるが、オーガスタスは心配げな表情のシェイルに微笑んだ。
「癒されて楽に成ってるから平気だ」
がシェイルはその可憐な白面をまだオーガスタスに向けたまま。
「…無茶をしたら傷が開いて、今度こそローフィスが泣く。
俺だってローフィスの涙なんて滅多に、見ない」

皆が一斉に寝台に座るローフィスに視線を投げ、ローフィスは罰が悪そうに、見つめる視線から顔を背けた。

レイファスはもぞ…と振り向き、背後のシェイルを見る。
シェイルが真顔で両手広げてて、レイファスはそれでようやく両手を後ろのシェイルに伸ばした。

が、オーガスタスが身をシェイルに傾けるレイファスの小さな体を、揺すって抱き上げ、レイファスは真正面に微笑むオーガスタスの顔を見て、叫ぶ。
「…シェイルはいっつも口が悪くて滅多に真面目な顔を僕に見せないんだ!
あんな顔してるのはオーガスタスの傷がまだ…!」
「まだ?」
「…だって…大丈夫なの?」
小声で尋ねるレイファスに、オーガスタスはやっぱり朗らかに笑った。
「シェイルの心配は的外れで大袈裟だ」
シェイルが途端、むくれたように広げてた両腕組んで、膨れっ面をする。

ローランデがそれを見てぷっ!と吹き出し、ディングレーもゼイブンも笑った。
シェイルは膨れっ面のままオーガスタスにささやく。
「レイファスくらいならあんたの手を借りなくても、俺でも楽勝で抱えてられるのに!」

がオーガスタスは朗らかに笑う。
「俺はまだレイファスの文句を聞いてない。
文句を言いたい子供に遠慮させるのは、大人のする事じゃない」
「けど……………」
シェイルは困惑してささやき、がレイファスがびっくりして顔を上げ、オーガスタスを見つめる。
「シェイルが心配してる程なのに、文句なんて言える訳無い!
だってまだ…大して良くないんでしょう?!」

がオーガスタスは腕の中の小さなレイファスを見つめ、笑う。
「もうとっくに元気だ。
それともお前みたいなチビの文句で傷口が開くだらしない男だと、俺のことを思ったか?」
レイファスは口を尖らせる。
「…解ってない!
僕は口を開くと………」

「立て板に水。みたくしゃべる」
ゼイブンは腰が顔を上げてそうつぶやく、ファントレイユを見た。
小さなファントレイユはその淡い色の髪を揺らし、困ったようにオーガスタスに抱き上げられてるレイファスを見つめてた。


※「弾丸みたいにしゃべる」を修正。
気を付けてはいたけど、この時代、弾丸ありませんね。
語呂が良かったけど、時代考えると立て板ですね。


つづく。

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