彼は見守る味方の先頭に居る自分を見つけ・・・随分汚れた、くたびれた格好をしながらそれでも、笑った。
極上の笑みで、濃い栗毛を風になびかせ、輝く陽光の中濃紺の瞳が輝く様を今でも・・・覚えている。
彼は顔が見える程近づくと、笑いながら口を開いた。
「・・・やっぱり、貴方は頼りに成る。
私が思ってたより、数倍も、早かった」
誉めてやりたいのはこっちの方だと、つい駆け寄って抱きしめてやったが、アイリスがとても誇らしげに抱き返し、顔を見つめ、微笑んでささやいた。
「貴方に、そんなに評価して頂けるなんて、幸いだ」
後ろからギュンターが憮然として唸った。
「評価より、命があった事を幸いと思え!」と・・・・・・・・・・・・。
つづく。

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