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東京マラソンで日本人トップになった川内選手は、
抽選に当選して出場したのですか?
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これに対してベスト回答となっているのが、
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昨年4位になっているから招待選手になっている。
実業団の選手は、抽選は免除されて優先的に出場出来る。
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正しい部分もありますが、ちょっと違う面もあります。
私のブログを見て頂いている方の多くは、
説明する必要はないと思いますが、
楽しみながら走っているランナーさんの中には、
「実業団に所属しているから優先的にレースに出場出来る」と
思っている方が、結構いらっしゃるようです。
ですから、ちょっとだけお教えしたいと思います。
質問の方は、「市民ランナー」という言葉に、惑わされていると思うのですが、
まず、この例えを考えてみて下さい。
男性の場合、福岡国際マラソンに、4時間や5時間かかるランナーさんが
出場させてくれという話は聞いたことがありません。
女子でも、大阪国際女子マラソンや先日行われた横浜国際女子マラソンに
初心者の方が「なぜ出場できないんですか?」とは言いませんよね。
国際マラソンに出場するようなランナーさんは、全て標準記録を突破して
「参加資格」を取得しています。
参加資格は多少大会によって違いますが、
オリンピック選考会のような大会に出場する場合は、
男子は2時間30分、女子は3時間15分程度が目安になっています。
それが一般的な考え方です。
では、東京マラソンはどうかと言うと、
東京マラソンは市民ランナーさんも参加できる大衆マラソンです。
これは申し込みが多数のため抽選となっています。
それと同時に、エリートランナーが参加する国際マラソンとして
今回のように世界陸上の選考会などを兼ねたエリートレースでもあります。
実業団選手とは言え、東京マラソンにも参加資格はあります。
参加資格を取得するためには、まず大会事務局へ申し込みをします。
記録が大会事務局を通して日本陸連へ伝えられます。
そこで承認が得られないと実業団選手でも出場出来ません。
実業団に所属しているから誰でも参加出来るというものでもないのです。
今回の東京マラソンでは、エリート選手は
「招待選手」と「一般エリート選手」に分かれています。
招待選手は交通費、宿泊費など全て大会側が負担してくれます。
しかし、一般エリート選手の場合、自分で宿舎を用意し、
当然交通も自分で支払います。
前置きが長くなりましたが、川内選手の場合。
「市民ランナー」とは言われていますが、結構本気で練習しています。
それなりに時間も使っていますし、あちこちへ遠征もしています。
若さゆえというのも言えます。意欲と体力の賜物だと思います。
もうひとつ言うと、実業団選手でも、きちんと勤務しながら
15時以降に練習とか、17時以降にやっと練習するチームもあります。
週三日は、会社に勤務するというチームもあります。
最初から会社へ行かずに、練習のみに専念しているチームは
そう多くはないのが現状です。
会社によっては、会社の方針として、
「勤務しながら出来る範囲で頑張ってくれればよい」
と言うチームもあります。
実業団選手だからすべて恵まれているという訳ではないのです。
勿論、我々が指導している選手達のように、会社に所属し
会社員として給料を貰っていますが、走るのが仕事。
広告宣伝の役割を担って、プロとして走っている選手もいます。
その分、あちこちからの責任と重圧を背負いながら、
「結果を出さなくては契約を切られる」
というプレッシャーを感じながら走っているのも事実です。
プレッシャーなく伸び伸び走ってレースに出場するのと
好待遇受けながら結果を求められて走るのとの違い。
それが、
プロ(実業団選手)とアマチュア(市民ランナー)の違いであると言えます。
