またしても合成の誤謬が始まる・・・ | WAS IT ALL WORTH IT ?

『合成の誤謬』


ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されたマクロ(集計量)の世界では、

かならずしも意図しない結果が生じることを指す経済学の用語。


昔書いた記事(↓)も、参考に・・・。


http://ameblo.jp/aanda3/entry-10487997859.html



震災以来・・・・ニュースを見ていると日本中自粛ムードでいっぱいです。


曰く・・・・。


「こんな時に、レストランで贅沢な外食していいんだろうか?」

「被災者の人が水も無い生活してるのに、美容院なんかに行っていいんだろうか?」

「商店街のイベント???こんな時に不謹慎な!!!」

「プロ野球開幕だと?!Nベツネけしからん!!」


・・・・など。


一人ひとり(ミクロ)が被災地の人達のことを思い、普段の消費を自粛して、あらゆることを控える。

すると、個人の集合体としての社会(マクロ)では、今以上に経済が停滞します。

それこそ、被災地から遠く離れたスーパーや美容院、その他もろもろの人々の経済基盤が失われる。


日本の経済を長く停滞させて苦しめている『合成の誤謬』の再来です・・・・。



しかし、私・・・思うのですが、これは企業側の工夫次第だと思う。


「プロ野球の開幕」にしてもそう・・・。

確かに被災地の避難所のTVに、野球中継が流れたら、被災者を元気づける(?)どころか、


「俺たちがこんな目に会っているのに、野球なんかしやがって!」


と、思う被災者も出てくるのは当然です。

だとすれば、

「毎回、試合のたびに、入場料の何パーセントは義捐金として、災害地に寄付する。」

と、球団側が発表すれば、被災地の人達も、TV観戦しながらも、


「この試合を見に来てくれてる人や、球団から、試合のたびに援助がおくられるんだ・・・。」


という気持ちになれるはず・・・。

また、球場に野球を見に行く人達も、後ろめたさを感じず、


「自分たちのお金が、義捐金として被災者の人達のために使われる。」


と、安心しながら見に行けるのではないか・・・。


野球だけでなく、全ての企業、全ての商店が売り上げの一部を寄付するという行動に出れば、

消費活動やイベントは・・・・自粛ではなく、むしろ参加して寄付しよう!という気持ちに、

人々もなるのでは・・・・と、思うのですが。


レジの横にちょこんと置いてある「義捐金の募金箱」では・・・・お話にならんです。

あれはあれでいいことですが、各自の消費が、ダイレクトに復興協力につながるという事を

アピールするには、企業が売り上げの一部を寄付するしかありません。

売り上げの一部を寄付するのですから・・・・実際には、消費した各個人のお金が、

義捐金になるのではない・・・・本当は・・・・あくまで、腹を切るのは企業であって、

でもその結果、多くの消費は戻るはずです。


そして、被災者の人達の役にもたつはず。




ま・・・・素人のたわごとですが・・・・あれこれ工夫して、まず第一には被災者の方たちのためになり、

と、同時に、日本全体の地盤沈下を防げるよう・・・・頭がいい大手企業の経営者さんは、

考えてほしいほしいものです。