私にはいつまでたっても、抜け切れない悪い癖がある・・・。
もともと、設計事務所出身であるため、
「お客様は、自由設計が一番いい!と思っているに違いない!」
と、どうしても思ってしまうところがある。
ですから、土地を仕入れた後、いきなり建売ではなく、一定期間、
「建築条件付」で、広告を入れることにしているのですが、
周りの人(銀行さんや、不動産屋さん)は、建売のほうがいいですよ!
と、みなさん、口をそろえておっしゃる・・・。
「建売でないと、売れませんよ!」と、はっきりおっしゃる方もいる。
・・・んでもって、実際、その通りなのだから・・・いい加減、私も、
学習せにゃならん・・・。
設計事務所の頃から、確かに感じていた。
「展開図」
「天井伏図」
「建具表」
これらの図面を理解してくださったお客様は、皆無でありました。
特に、「展開図」は、一般の人には難しいらしく、
実際に建物ができた後、図面を見ても理解不能のようでした。
「基礎伏図」「梁伏図」「軸組図」のような、構造系の図面などは、
記号と柄と模様の羅列にしか見えないそうです。
「立面図」ですら・・・しょせんは2次元の図面なので、壁のでっぱたり、
ひっこんだりしている箇所など、想像できないそうで、
完成した建物を見て、
「こうなっていたんですか。想像できませんでした。」と、
皆さんおっしゃいます。
おそらく・・・思うのですが、
新聞に折り込まれる、建売住宅の広告。
この広告・・・・ゆっくり平面図を読み込んで、おもむろに
現地に見学にいらっしゃる方・・・・ほとんどいないのでは?
写真と場所と価格。
この3点を確認して、現地で、完成した物件を、しっかりと見る。
そして、使いやすさ、ロケーション、その他諸々の事柄を現地で、
しっかりと確認され、ご購入の検討をされるのでは・・・・。
・・・・つまり、完成した建物が無ければ、お客様は、判断のしようが
ないようです。
当社の提携銀行の担当者の方は、
「建売でいってくださいよ!」と、強く勧めます。
親しい不動産屋さんも同じことをいいます。
「自由設計だと、外壁一つとっても、お客様に選んでいただくわけ
じゃないですか?」
「センスのいい方ならいいですけど、センスの無い方が、変な色の
外壁材選んだら・・・・Gさん、どうします?
A&Aって変な建物つくるなあ。センスないよ、と言われますよ。」
(それは確かに困ります・・・。)
「今までのお客様は、いい色選んでくださったからホントよかったですけど、
そんな方ばかりじゃありませんよ。」
(N様、F様ありがとうございます、感謝しております。)
「和風の家がいいという方と、洋風の家がいいという方が、
並んで建築されたらどうすんですか?2棟のバランス、変ですよ。」
「Gさんのほうで、いいものをつくってくださいよ。」
「お客様は、実物を見て判断されるんです!」
この2日間・・・・お客様とお話して、銀行さんや、不動産屋さんの
忠告が痛いほど身にしみました。
とりあえず、
「春日の家」は、近々、建売住宅に切り替えます。
「西之保の家」も、建売住宅として建築することになるでしょう。
私が、自分がそこに住む!という気持ちになって、
良いものを一生懸命つくります。
お問い合わせいただいた皆様、
建物が完成した頃・・・・ご縁がありましたら、また、おこしください。
「自由設計」は・・・・今後は、極力、おこないません。
・・・・反省。