1月30日に行われた衆議院代表質問において日本維新の会の平沼先生が非常に画期的な代表質問をした。


ここ数年、国会では福祉や景気などについての質問が真っ先に取り上げられて、国家観・歴史観を踏まえた代表質問をする議員など殆どいなかった中で、平沼先生が行った演説はまさに国士の名にふさわしいものであった。


まず平沼先生は冒頭において、幕末の陽明学者で大胆な藩政刷新で備中松山藩の財政再建をやり遂げた山田方谷を紹介し、危機に瀕する日本を牽引するリーダー像を示した。


そして本題の質問では真っ先に我が国の国体である皇室の事柄に触れ、皇統護持のために皇位継承問題をどうするべきかという質問をして安倍首相より、「女性宮家創設は慎重であるべき」という旨の回答を引き出した。代表質問に置いて第1に皇室を取り上げる平沼先生の姿勢には感服だ。


それだけではない。皇室の次に憲法を取り上げ、自主憲法制定論者の立場より「廃憲」にも触れつつ新憲法制定の必要性を強く訴えた他、防衛費の大幅な増強による自主国防の確立、そして拉致問題の解決の姿勢を安倍氏首相に問うたのである。


国家の護持があってこその国民の生活だ。国民からの支持に配慮して福祉や景気だけを質問するような政治家ではなく、毅然とした安全保障政策の確立を首相に求めただけでなく、拉致された同胞の救出を求めることにも平沼先生の熱き愛国心が伺えた。


また、今回の代表質問で最も画期的だったのは核攻撃に対するシミュレーションつまり核抑止力の獲得に含みを持たせた旨の質問をしたことである。これまで国会でこのような核抑止力に関する議論は封殺されてきたが、それの突破口を開いたのである。


最初に皇室の問題を取り上げ、次いで憲法そして安全保障、外交と国家の根幹をなす最重要課題に深く切り込んだ平沼先生の代表質問は残念ならが時間切れとなり途中で終わってしまったが、この模様を国会中継で見ていて久々に胸のすく思いがした。


なぜなら、この代表質問に戦後体制脱却の息吹を感じたからである。


我が国の政治主導者である首相にこのような質問を堂々と行う環境が整ったこと自体が戦後体制脱却の大きな一歩なのだ。


つまり戦後体制脱却論者である安倍首相に、志を同じくする平沼先生を始めとする議員が質問できる環境が整ったことで、戦後体制脱却の動きが本格化するのである。


かくして戦後体制脱却の鏑矢は放たれた。日本が真の独立国になるために戦後体制を葬り去ることは絶対に必要であり、それなくして対米追従への終止符=主権回復及び中共や朝鮮の干渉に屈しない屈強な国造りは成し得ない。


そのきっかけを作る歴史的な代表質問をされた国士・平沼赳夫先生に大きな拍手を送る次第である。