元工作員のキムヒョンヒが来日し拉致被害者の家族と面会したが、新たな情報は得られなかった。

しかもキムヒョンヒ元工作員はVIP待遇で鳩山邸に滞在した上にヘリで遊覧飛行しチャーター機で韓国にかえるという。

今回の来日は拉致被害者の不満のガス抜きと政府の拉致解決への姿勢をしめすパフォーマンスだったと考えてしまう。

キムヒョンヒ元工作員は北朝鮮を離れてすでに20年以上たつので北朝鮮にいたころの情報は知っているかもしれないが、それ以降の新しい情報は知らない可能性が高いことは予想できた。

それに情報を聞き取るということ、家族と面会させることならわざわざ軽井沢に行く必要はない。

また、政府が公の立場でキムヒョンヒ元工作員の来日を企画したのだから鳩山邸ではなく政府関連施設に招くべきであった。

公私の区別もつかずに、来日を企画しVIP待遇。その上で目立った成果が出ない。

これでは拉致は解決しない。政府は本気で拉致解決に取り組んでいるようには思えないし、この面会で停滞を招いてはならない。

拉致というのは北朝鮮による明らかな国家犯罪であり、日本人の安全と人権を犯した重大な事案であることを認識しなければならない。

拉致被害者はあの独裁政治の赤い国で祖国日本の方角を見ながら今か今かと救出を待っているのだ。

日本には社民党や左翼団体のように北朝鮮を擁護する輩もいるし拉致に対する世論の関心もあまり高くはないように思う。

しかし絶対に救出を諦めてはならない。国民の命を守るのが国家として当たり前のことだ。

それに我が子を拉致された家族の気持ちを考えると胸が痛む。

横田夫妻をはじめ拉致被害者の家族は高齢化が進んでいるのだ。横田夫妻は身を削って拉致解決運動を進めているが、一刻も早くめぐみさん達を救出しなければならない。

アメリカでは北朝鮮に拘束されたジャーナリストの救出に政府が直接動いて、北朝鮮に交渉しに行ったではないか。

イスラエルでもテロリストに拉致された兵士の救出に国を挙げて取り組んだ。

日本でも被害者家族会や保守派の議員や団体が拉致解決のために活動しているがやはり政府が動かなければ多きな成果は出ない。

情報収集やその情報に基づいた救出方法の検討などすることは多いはず。韓国の拉致被害者家族会や脱北者を支援する団体は北朝鮮国内の人物と連絡を取っており、かなりの情報を持っている。韓国との連帯は絶対に欠かせない。

また総理大臣自ら平壌に行って金正日と直接交渉するくらいの行動力と決断が求められる。

元工作員を来日させて被害者家族と面会させる程度の小手先の動きでは解決できないと思う。

2002年と2004年の小泉訪朝以降停滞している拉致を動かすために政府は大胆な動きをとるべきだ。

拉致被害者は絶対に生きている。絶対に救出するぞ!