でもどうしてですか?




『今日はどうしても、お客さんをお連れしたいところがあるのですよ』






『あなたはご主人さんと別れられたあと、相当ご苦労されて、あちこちを転々とされていたようですね』


『当時、中学生で生き別れた息子さんは、ずっとあなたに会いたくて、大人になってもあなたを探し回っていたようですよ』




『えっ』

『そうなのですか・・・』

『私も、あの日以来・・・』


『息子の事だけが気がかりで、気がかりで・・・』

『毎日、毎日・・・忘れた事は一日もありません』

『・・・』





『でも、どうしてご存じなのですか?』



『実はですね、私はハンドルを握ると、お客さんの現在・過去・未来の映像が見えて来るんですよ』


『もう、何百人ものお客さんにアドバイスをさせて貰っているんです』



『そうなのですか・・』


『で、立ち寄りたいと仰られたのはどこなのですか?』




『あぁはは』

『到着すれば分かりますよ』