大学を卒業して直ぐに貿易会社に就職した純は。

会社の人間関係に悩み、3か月で退職していた。


そして、人とはそれほど深く接しなくてもいい、このアオクマ宅配便に入社したのだった。




〝綺麗な女性だったなぁ″

純は独り言を呟きながら、次の配達先に向かっていた。



その日から暫くは。

紀子へ届ける荷物は無かった。




〝鈴木紀子さんかぁ″

そう溜息をつきながら。。。

純は毎日宅配作業を続けていた。





そうして。

年末を少し前に差し掛かっていた。

ある日。

段ボールの伝票シートに“鈴木紀子”と書かれた段ボールを車輪付きのカートに積まれているのを発見した。

『やったぁ!』

純は思わず叫んだ。




『あ そうだ』

『戴いた野菜のお礼を言わなければ!』

純は叫んでいた。




『オイ どうしたんだ 純』

同僚で先輩の雅史が純に言った。




『い、いえ、なんでもないです』

純は真っ赤な顔をして雅史に返事をした。