小町通りに春色の風が 優しく流れ ていた。
優子は 西倉釜高校で同じバトミントン部の敏子とふたり。
長谷寺に参拝したあと。
この小町通りを歩きながら壱番屋の手焼きせんべいを頬張っていた。
『あ! 一平くん?』
優子の前を 一平が通り過ぎようとした。
『あぁ 優子ちゃん』
『こんなところで何をしているんだい?』
『お友達と長谷寺に行って来たのよ』
『一平くんは?』
『僕はこの先のジョージのところへ行くところだよ』
『ジョージはアメリカから留学に来ている友達なんだよ』
『へぇ~ 一平くん英語が話せるの?』
『Yes that’s right ! 』
『すごいんだねぇ~』
『ん、ぼく絶対に有名人になるからさ』
『なんなら賭けてもいいよ・・・』
『ねぇ 優子 彼は誰なの』
『彼はね 小学校の時の同級生の水谷一平くん』
『子供の頃から 大人になったら有名人になるって言っている子なのよ』
『へぇっ すごい子なんだね・・』