『ご苦労様です』

まるで天使のような可愛いパジャマ姿の紀子が、優しい声で挨拶をした。


玄関の扉が開いた時に香った、優しい匂いが一面に漂っていた。

〝なんと優しい良い香りなんだろう・・・″





『こちらにサインをお願いします』

『はい、どうも有難う御座います』


純の手から紀子に荷物が渡された。そのとき。




『重っ!』

あまりの重さに紀子は声を漏らした。



『重いですよね、中まで持ちましょうか?』

根の優しい淳は紀子に伝えた。



『ぁ すみませんねぇ』

『じゃ お願いしてよろしいですか』

紀子は微笑んで、純に言った。



『はい、良いですよ』




純は靴を脱いで、箱を持って室内へと入り。

リビングの小さなテーブルへと荷物を運んだ。

『この辺でよろしいでしょうか』


『はい ほんとにどうも有難う御座います』

『助かりました』



『それではどうも 失礼致します』

そう言って淳は玄関口へと戻ろうとしたとき。。。