『結構たくさん雨が降ったもんだぜ』
ベボンゴはそう言ってこんもり塚から出て来た。
ヌッサレは枯れ枝の先から頭を出したベボンゴに気付いた。
『君はだぁれ?』
ヌッサレは聞いた。
『俺かい?』
『俺はベボンゴさ』
『で、君は誰なんだい?』
『ヌッサレだよ』
アアノコウノソレガドウシタスベッタヘッコンダ・・・
初対面の二人は暫く話を続けた。
なにせずっと腐葉土の中の方に居たので、ヌッサレもベボンゴも、周りの世界の事も、お互いの事も全く知らなかった。
『僕たちはどうしてこの腐った葉っぱの中にいるんだろうね?』
ヌッサレがベボンゴに問うた。
『この葉っぱの中は栄養もたっぷりあるし、僕たちを食べてしまう鳥という恐ろしい鬼みたいな奴からも見つからないためだよ』
『俺をここに残して来た時、お母さんが言ってたような気がするよ』
『へぇ~ 恐ろしぃ!』
『俺は見たことはないんけど、君はあるかい?』
ベボンゴが聞いた。
『ないよ』
『だってずっとこのこんもり塚の中にいたもん』
『あ、そうか。』
『その鳥って・・・どんな奴なんだろう?』
『お目めが三角で、お口が大きな針みたいになってて、デカい羽根を持っていて、自由にお空を飛べるらしいよ・・・』
『アホニカ学習百科事典に載っていたのを、お父さんが見せてくれたことあるよ』
ヌッサレが答えた。
『へぇっ そうなんだぁ・・・』
『その鳥って奴を見に行ってみない?』
ヌッサレはベボンゴに話した。
『えっ! やだよ』
『食べられたら怖いもん』
ベボンゴは答えた。