『あっ...あなたは...』






『飯田さま、いつもご搭乗ありがとうございます』

『そして...お久振りですねぇ』




『もしかして...』

『結城さん?ですか?』

芳雄は彼女に尋ねた。





『えっ、いえ吉岡ですけど...』

『ごゆっくりお寛ぎくださいね』

『そして御用が御座いましたら、なんなりとお申し付けください』

優子は笑顔で立ち去った...





ニューヨーク行きNH010便のボーイング747の。

16C席に搭乗した芳雄は。


その機内で彼女と出会ったのであった。


“そうか、吉岡という名に変っちゃったのかぁ~”

芳雄はひとり呟いていた...





芳雄は毎日結城花店の前をドキドキしながら通っていたのであるが。


あの日以来、娘に出会うことはなかったのであった。