私たちは彼のベッドを組み立てていました。
 
もうじき完成よね!
 
ラオネの行動力には我は感心する。
 
ベッドは完成!これで貴方の不眠症は終わるわね。
もう、床で寝てたら不眠どころか風邪ひくわ。
ああ、薬の無いランチって美味しい!
ずっと苦い薬を飲んでいたの。
貴方は私の解放者だわ。
 
ラオネ、せっかくだが飲み物が無い。
外の店に行って飲み物を調達する。
 
あら、電話の着信記録があった。
お父様からだわ。
 
お父様、私ラオネよ、今昼食中。
薬の無いごはんって美味しい!
 
なに、ラオネ、薬を飲んでいない!?
 
ええ、彼の医者がいらないって。
 
ラオネ、今すぐ家に来なさい。
彼と一緒に来なさい、絶対だ!
 
ラオネ、飲み物を買ってきた。
誰と電話している。
 
……じゃあ、お父様、わかりました。
 
ラオネ、どうした、深刻な顔をして。
 
アルベリッヒ、私たち、実家に行かないと……。
貴方がダメなら私ひとりで行きます。
いや、ラオネ、二人で行こう。
君の身が心配だ。
 
 
 
アルベリッヒ、不安?
 
いや、いつか君の父とは戦わなければいけない。
行こう、ペルシアの姫よ、必ず君の父を我が倒す!
アレキサンダー大王の体験が今まさにおきている。
光栄だよ。
 
なんだか実家が初めて怖く感じる。
 
ラオネ、行こう。
 
 
後編につづく