女子刑務所に移送されてから2週間は、新人教育です。

私が収容されたW刑務所では8つの工場(うち生産工場は6つ)がありました。

2週間の新人教育の間に受刑者1人1人にあった工場を決められます。

 

先生による分類面接もあり「得意な事」や「好きな作業」などを聞かれました。

他にも運動場で集団行動訓練をしたり紙折り工場(観察工場)で作業をしたり学力・性格テストを受けたりしました。

私は、勉強が得意ではなかったので、書けない漢字や計算問題が多く点数はかなり低かったと思います。

 

また、集団行動訓練をしたのは、高校時代以来でした。

70代の受刑者で遅い方がいて失敗する度に先生に叱られており不憫に感じました。

私も何度か間違ってしまい厳しく叱られました。

 

2週間にも渡る新人教育の後半には、偉い先生たちによる審査会があります。

そこでは、事件を起こしてしまった時の当時の心境などを聞かれました。

被害者の方々やご家族の事の苦しみについて考えているか?と聞かれた時は、胸が苦しくなりました。

先生たちには苦しさから私が事件を犯した事を忘れようとしている気持ちを全て見通されていたのだと思います。

他にも家族の事・過ちを繰り返さない為にも今後どうしていきたいかなどを聞かれ話していきます。

事件について先生たちから厳しい事も多く言われました。

被害者の方々やご家族、私の両親など、たくさんの人を悲しませたことを思うと刑務所生活が辛いなどと弱音を吐いてはいけないなと感じました。

 

新人教育の間の雑居部屋は、それほど上下関係は厳しくはなく穏やかに過ごせました。

2週間一緒になった雑居房の人達は、薬で捕まった人が多かったので薬関係の話でよく盛り上がっていました。

あまり言えない話ですが、「早く出てもう一度やるんや。その為に頑張る」と言っていた受刑者もいます。

薬をした事がないと私が言うと、オススメの薬や知識なども教えてくれました汗

累犯で何度も服役している方からは、「別の女子刑務所へ服役していた時に〇〇をしばいたった」という過去のケンカ自慢をたくさん聞きました。

他の受刑者とケンカにならないかヒヤヒヤしていました。(後にその方は別の受刑者と殴り合いをしていました)

また詐欺で捕まった同年代の受刑者は、プライドが高いのか私を見下す発言が多く疲れてしまいました。

本人曰くお嬢様育ちのキャリアウーマン?だったようです。

今思えば、かなりヤバイ雰囲気でしたが酷いイジメはなかったです。

 

また、新人教育から暫くは、鍵アリの雑居部屋です。

成績が良く進級していくと鍵なしの解放雑居や独居に移れます。

 

ランクは4級から1級まであり

・新人から4種は、鍵アリ雑居部屋

・3種に昇級して暫く経つと開放雑居
・2種になると開放独居です

1種は、無期懲役囚しかなれません。
※新入り受刑者は、4種スタートで炊事工場と洗濯工場はエリートとなっており級がすぐに上がります。

さらに仮釈放を多く貰えるので行きたいと思っている受刑者が多かったです。

 

私は、2週間の新人教育を経て累犯と初犯どちらもいるミシン工場への配属がきまりました。