以下のような質問がありましたので、こちらでお答えさせていただきます。
(前略)
>この夏休みにまたまた中東方面に旅行に行こうと思っています。
>候補は、ヨルダンかレバノンです。
>ヨルダンは1997年3月に一度行った事がありますが、レバノンはありません。
>そこでまずは夏休み頃(8月中旬)の気候なのですが、どちらも暑いですよね。調べてみると、気
>温は東京並みの30~35度、降水量が相当少ないようです。どちらもからっとした暑さと考えてい
>てもよろしいでしょうか?
>それと、現地での滞在が5~6日間になりそうなのです。
>ヨルダンなら、アンマン周辺とペトラ、レバノンならベイルートとバールベックにあと1箇所程度>かと思います。工程で何かアドバイスがあればご教示いただけませんでしょうか?
>以上、お時間のあるときにでもよろしくお願いいたします。
お久しぶりです。
(この方とはなんどかやり取りをさせていただいております)
まず大前提として、今年の夏はラマダンがあります
(7月20日から8月19日:国によって1日程度ずれる場合あり)
ペトラは観光地、ベイルートはさまざまな宗教がモザイク的に寄り集まっている都市なのでラマダン中も普通の生活ができますが、アンマンとバールベックはラマダンの生活習慣をもろに受けます。アンマンのダウンタウンなどでは、日中食事をするところがほとんどありません。また、いつもはアルコールを提供するレストランでも、ラマダン中はいっさい出しません。
このあたりは、以下のページが参考になると思います。
ラマダン中のヨルダンの1日
ラマダン中にバールベックに行ったことがないのですが、あそこも小さな街なので...
ホテル・シュウマン向かいの軽食屋ならバールベック観光客目当てに開いているかも、くらいかと。
ただ、ラマダン中の雰囲気というのはその時にしか味わえないので、それはそれで楽しいです。夜とか。移動には時間的余裕を多めに見てください。特に満席発車のセルビスなどはかなり便数が減ります(人の移動が少なくなるので)
右の写真はバールベックのホテル・パルミラのバー。この古ぼけた、しかし趣のあるホテルを取り仕切るっているのがこのおじさんです。写真のモデルになるのもお手のもの。
ところでレバノンは町によって主たる宗教が異なるので、ラマダンの状況も町によって異なります。
例えば、北部の拠点都市トリポリはばりばりイスラーム(スンニ派)ですが、レバノン杉で有名なブシャーレはほぼキリスト教一色とか。一般的に山の上にある集落がキリスト教系となっていることが多いです。
気候ですが、暑いことは暑いのですが、日陰に入ればなんとか過ごせます。内陸は乾燥しているので、日本の酷暑時をエアコンなしで過ごすよりは楽でしょう。ただし、ベイルートを含む地中海岸は蒸し暑いです。レバノンやシリアの地中海岸に真夏に行ったことはないのですが、リビアに行ったときが真夏でして、サブラータという海岸沿いの遺跡がむちゃくちゃ蒸し暑く、内陸訪問仕様の薄い長袖シャツが汗でびっしょりとなってしまいました。Tシャツに日焼け止めの方がおすすめです。
レバノンは小さな国なので、やる気になればたいていのところにはベイルートから日帰りで訪問できます。が、私的にはベイルートにあまり面白みを感じませんので、できる限り他のところに泊まるようにしていました。お薦めは各クラスに個性的なホテルがあるバールベックと、海沿いの隠れ家的雰囲気の街スールです。右の写真はスールの港。魚のおいしいレストランが数軒あり、ベイルートよりうまい魚を、安く食べることができます。
以上、参考になりましたら幸いです。