トルコの鉄道乗りある記2011春(3)ドゥEks. | アーディで行こう

アーディで行こう

「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

アーディで行こうアーディで行こう朝起きてみると、ドゥ・エクスプレシの窓外には、ゆるやかな丘陵をバックに緑の畑が広がり、やや厚い雲の隙間からときおり朝日が差し込む、トルコらしい風景が広がっていました。定時ならスィワスを過ぎたところのはずですが、大きな駅に停まった気配もないので、遅れているのでしょう。
白壁に赤いラインが入ったアナトリアトルコの典型的な駅舎がある小さな駅を、列車は通過していきますが、どのあたりかはさっぱりわかりません。

寝台車の廊下に、食堂車が営業していることを示すランプが付いていたので、娘と様子を見に行くと、カウンターの上にはきれいにポテチやラクが並んでいるのに、スタッフはボックスでぐっすりと熟睡しているようでした。昨晩は遅くまで営業していたのでしょうか?

アンカラで買い込んだ食べものがまだ残っているので、今朝は食堂車のお世話にならない予定。まずはトイレと洗顔。トイレは車両の両端に1つづつ付いていて、片方は日本の和式に似たトルコ式トイレ。もう片方は洋式です。この列車ではトイレットペーパーはもちろん、便座シートまで備え付けられていました(下の写真)。トルコ、イランを含めたイスラーム圏のトイレについては、
ヨルダントイレ事情 アラビートイレとは
に詳しく記載しましたのでそちらもどうぞ。
洗顔は1カ所、トイレとは別の個室になっています(右の写真)。お湯は出なかったのですが、車掌に言えば出たかもしれません。また、トルコの寝台車にはシャワー室もあるのですが、この列車では鍵がかかっていました。これも車掌にリクエストしたら大丈夫かもしれません。
アーディで行こう

アーディで行こうスィワス停車
窓外の川に架かる古い石橋の上をバスが渡る光景を見て、この橋、まだ現役なんだ(トルコでは保存のために歩行者専用になってしまっている石橋が多い)とか、家が増えてきたなと思っていたら、大きな車両基地が見えてほどなくスィワス。停車時間は10分だそうで、ホームや駅をぶらつくことにします。2年前には外から眺めていた駅に降り立つのも感慨深いもの。

列車の先頭で入れ換えが始まったのでなにかと思っていると、2両付いた荷物車の間に、もう1両荷物車を増結していました。荷物はホームに乗り付けたトラックから直接運んでいます。