シリアとレバノンの国境越えーマスナア国境 | アーディで行こう

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「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

レバノンはシリアとイスラエルに国境を接しています。紛争が絶えないイスラエルとの間にはもちろん開かれた国境はなく、シリアとの間には4カ所の出入国ポイントがあります。このうち北側の3カ所は、以前から日本人に対して1ヶ月観光ビザを無料で発給していました。2009年秋にはベイルートのラフィーク・ハリリ国際空港から入国しましたが、ここも無料で観光ビザが出ましたので、ついに日本人はビザ無料となったのかと思いきや、今回ダマスカス~ベイルート街道のマスナア国境(シリア側名称はジャディーダ国境)で、ビザ代を取られてしまいました。

アーディで行こう-マスナア国境アーディで行こう-レバノンスタンプ2المصنعマスナア国境
この国境はダマスカスの北西約40kmにあり、ベイルート街道でもあるのでシリア~レバノン国境では最も利用者が多い、いわばメインゲートです。ダマスカス~ベイルート間にはバスが1~2時間ごとにあるほか、4人集まれば出発する国際セルビスが頻発しています。レバノン側に入って約20kmの地点にあるシュトゥーラという町までの区間セルビスも走っており、バールベックなどベカー高原に行く場合はシュトゥーラ乗継ぎの方が便利です。

レバノンへの入国手続きは、右写真の税関車両検査場の左手にある建物内で行います。場内には外国人向けにビザの料金表が掲げられてあり、

1 48時間以内トランジットビザ  無料
2 1週間トランジットビザ25000レバノンポンド
3 2週間観光ビザ    50000レバノンポンド
となっていました。レバノン内では、ほとんどのところで1ドル=1500ポンドとしてドルが流通しています。銀行でのレートなら、1ドル=1550くらいです。

私たちは当日中に北方のカーア国境からホムスに抜けるつもりでしたので、当然トランジットビザをもらおうとしたのですが、全く受け付けてくれません。運転手も「トランジットビザでOK」といっていたのに... だいたいのやりとりは以下の通り
私「トランジット」
係員「どこへ行くのだ」
私「カーア国境からホムス」
係員「一人25払え、それで2週間出してやる、それ以外に選択肢はない」

もしかしたら、ベイルート国際空港といえば、トランジットビザが出たのかもしれません。
しかし、料金表の通りなら25000LLは1週間なのに、2週間出ているし、ビザをみたら2週間トランジットになっているし...
全くどうなっているのだか。
だいたい、国境によってビザ代を取ったり取らなかったりしているのからして変なんですがね。

以前書いた、ベイルート国際空港入国の様子はこちら
深夜のベイルート空港とタラルズ・ニュー・ホテル 2009.11.14