حلبアレッポ~عفرينアフリーン
アレッポから北西へ直線距離で40kmのところに、アフリーンという町があります。町の中心を流れるアフリーン川は、トルコのキリス県西部に水源を持ち、シリアを通って再度トルコのハタイへ入り、アスィ川(旧名オロンテス川)へと流れ込みます。
写真はアフリーン中心部、カラージュの横を流れるアフリーン川です。上流にはダムが作られているのですが、そんなことを全く感じさせない自然な流れです。
アフリーンの周辺は丘陵地帯が広がっており、そのほとんどがオリーブ畑です。右の写真で見るとおり、シリア東部の荒涼とした土漠地帯に比べると、奇跡としか言いようのない美しい風景になっています。特に今の季節、4~5月は訪問のベストシーズンですよ。
実はこのアフリーン周辺は、シリアでも北東部(ハッサケ)と並んでクルド人の多いところ。長らくクルド人の存在すら認めて来なかったトルコと違い、シリアではクルド人であることを公言してもOKですし、クルド語を話すことも問題ありません。アフリーンに来た外国人旅行者はみな、町行く人々に「ここがどこだか知っているか?」と尋ねられ、"Welcome to Kurd!" と歓迎の意を表されることでしょう。そのオープンさは、ここがシリアであることを忘れてしまうほど。
またこの辺りは旅人をもてなす気持ちが強い地域なので、二言目には、「俺んちに寄って行けよ」と誘われるはずです。
アフリーンへは、アレッポからバスで行くのですが、かつては旧市街西側の、باب جنيバーブ・ジェニンのミラージュ・パレスホテル南側にあるセルビスターミナルからコテコテデコレのミクロバスが出ていました。ただ、このターミナルは次第に使われなくなってきており、今ではアフリーン行きはここから出ていないと思います。右の写真は当時乗車したアフリーン行きミクロバスの車内のようす。車体が小さいので、多くのミクロバスは2+1列の座席配置になっています。
下の写真は、アフリーンのカラージュ。右側のバスは典型的なミクロバス車体です。「アラブバス」と表記されていますね。
では、今はどこからアフリーン行きが出ているかというと、アレッポ駅の裏側を1.5km行ったアシュラフィーエという地区にあるكراج عفرينカラージュ・アフリーンから白いワゴン型セルビスが出ています。最近、そこからさらに3km郊外にできたكراج البلليرامونからもバスが出ているようです(もしかしたら、カラージュ・アフリーンが閉鎖になったかもしれません)
カラージュ・アフリーンでしたら、市内中心部を北進するアシュラフィーエ行きセルビスに乗っていると15分ほどで着くのですが、ビリラムーンへは、バーブ・ジェニンにある市内線バス乗り場から新型の緑色バスNo.32に乗って行くと着けます。途中でカラージュ・アフリーンも通りますので便利です。
このあたりの、アレッポ市内線の話は、また今度まとめてみたいと思います。