アンマンでテロ発生 | アーディで行こう

アーディで行こう

「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

日本では報道されていないので、私も気がつきませんでしたが、昨日14日現地時間午後5時に、アンマンにてテロが発生したとのことです。

狙われたのはイスラエルの外交官の車列で、アンマンからエルサレムに向かう途中の道路で爆弾テロに遭遇したとのこと。詳細は、アルジャジーラの英語サイトが一番詳しいです。

http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2010/01/2010114163618626853.html

ここに掲載されている写真から見ると、現場はアンマン西郊外、デザートハイウェイから死海道路が分岐し、マルジェ市街を越えてナウルという町に入る手前にある高架のカーブと推測されます。

幸いにも死傷者は出ていないようです。

また、アンマンに住む知人からのメールによると、現地での生活には全く支障が出ていないということです。


幹線道路であることから、本日15日には現場はもう通れるようになっていると思いますが、このテロを受けてセキュリティ・チェックはそうとう厳しくなるでしょう。死海に行く場合も、パスポートは必携です。また、アンマン発マダバ行きの一部のバス(ムジャンマ・ムハジェリーン発やスウェイレヘ、ヨルダン大学発の路線)はこの現場を経由するルートですので、なにがしかの影響を受けるかもしれません。

もちろん、キングフセインブリッジの入国審査は、イスラエル、ヨルダン側とも手荷物を中心に厳しくなると思われます。

ガザ地区を封鎖し続け、いわば現代のゲットーをつくり出しているイスラエルへの反発は、故郷を追われたパレスチナ人が人口の7割を占めるヨルダンでは、彼らのほとんどがガザではなく、ウエストバンク出身者だとしても非常に強く、イスラエルへの攻撃は共感を呼びやすいことも確かです。2005年のアンマンホテル同時爆破テロ事件以降、厳しく取り締まり、何度か水際でテロを阻止してきた実績のあるヨルダンですが、今回こうやってテロが実行できたわけですから、今後とも警戒が必要でしょう。

ヨルダンでのテロ対策 個人でできること

ヨルダンについては、これまでも言われてきたように、

1 イスラエル、アメリカの権益機関(大使館など)や、彼らが出入りするところには近づかない。
2 高級ホテルは、アメリカ系を避けるとともに、ロビーやレストランには長居しない

という、リスク回避行動は怠らないようにしましょう。これらはヨルダン在住者には常識的なことですが、特に2番などは、あまり旅行者には知られていないので... 

要するに、スークなどの雑踏より、金持ちが行くところが狙われるということですね。

高級ホテルについては、入口で必ずボディーチェックをするなど、かなり体制は整備されていますが、やはり気のゆるみと言うか、2009年になると日本人と見るやノーチェックで通れるホテルが多くなっていました。

では気をつけて、旅を楽しんでください。

ちなみに2005年のテロで爆破されたホテルの一つは、私が当時勤めていたオフィスから直線距離で500m、オフィスの窓から見えていました。そしてもう一つは、その勤務先へ行く通勤路にあり、セルビスから降りて歩く道すがらにありました(当然のたしなみとして、道路の反対側を歩いていましたが)