ワディ・ラムへのアクセス ペトラからバス | アーディで行こう

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「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

ワディ・ラムといっても実に広い。下の地図を見てください。これはラム村より北部の地域を描いたものですが、地図中央下に「ラム村」があります。ラムの広大な砂漠は、この村から南側、地図の範囲外に広がっています。ラムの砂漠に行くためには、このラム村か、せめて地図中央にあるビジターセンターまではいかなければなりません。
アーディで行こう-ワディ・ラム入口地図


ワディ・ラムへのアクセス

アーディで行こう-ラム・ムーサバスアーディで行こう-ペトララム号1 ペトラから
(1)ワディ・ムーサ~ワディ・ラム直行バス 
باص بين وادي موسى ووادي رم
ペトラ最寄りのワディ・ムーサからは、1日1本だけ、朝6:30発で直行マイクロバスが走っています(写真右)。このバスの乗客はほぼ100%観光客なので、運賃は片道5JD(2009年6月現在 以下も同じ)と、かなり高い料率になっており、ディスカウントはほぼ不可能です。その代わり、安宿でもたいていはホテル前まで迎えに来ます。
高い運賃をとっているだけあって、ヨルダンのマイクロバスとしては最高級の車体を使っています。ちゃんとエアコンも動きますし、なによりヘッドレストが付いた背の高い座席で乗り心地がいい。ちなみに、いかにバスが日本製であっても、その車内設備というのは、輸出先の現地製造が多いんです。だから他の路線ではあんなしょぼい座席になっているんですね。
バスの車体側面や前面の表示にもちゃんと英語が表記されています。また、車体の下回りが薄い紺色に塗られたマイクロバスはヨルダンでは珍しく、遠くからでも識別しやすいです。

アーディで行こう-ラムビジターセンターアーディで行こう-ビジターセンター中庭ワディ・ラム・ビジターセンター
مركز زوار وادي رم

バスはワディ・ラム村まで行きますが、手前のビジターセンターでラム保護区への入場料を払いましょう。入場料は右の写真の改札口みたいなところの右壁にある窓口で払います。外国人は2JD(ヨルダン人は1JD)。ちゃんとチケットがもらえます。このビジターセンターは2004年にオープンし、現在はここで4WDツアーやラクダツアーの申し込みもできます。ツアーの申し込み窓口は、写真左手に広がる中庭(右下写真)の奥です。おみやげ屋もある中庭には、ワディ・ラムの特大地図看板があって、行き先ごとのツアー料金も明示されていますので安心です。もちろん、キャンプ宿泊とコミコミで頼むよりはずっと高いですけどね。現行の歩き方には欄外に料金例が載っていますね。
ここには観光客を待ち受けるツアー業者(というかラムのベドウィン)がたくさんいますから、自力でラムを目指す人も、ここまで来ればなんとかなります。
アラビア語の名称は、上記に書いた綴りで「マルキズ・ザワール・ワディ・ラム」ですが、たいていはそんな正式名で呼ばないで、「ゲート」を意味する「バウワーブ・ラム」بواب رمと呼んでいます。

アーディで行こう-ラム村のようすアーディで行こう-ワディ・ラムレストハウス外観アーディで行こう-ワディ・ラムレストハウスのキャンプサイト
ラム村 قلعة رم
ムーサのバレンタイン・インホテルでラムツアーを手配しても、この直行バスを使うことになります。ラム村内にある、受け入れ先のベドウィン・メディテーション・キャンプのオーナー、ジダンの家まで行ってくれます。
ラム村には8時過ぎに到着です。復路のムーサ行きはそのまま適当に折り返します。

右の写真はラム村のようす。ここは周辺を遊牧するベドウィンを定住させようと政府が住宅を提供してできた村ですので、建物は新しく、そしてそっけないです。ほとんどのテントオーナーはここに家がありますが、やはり砂漠のテントで寝る方が楽しいとのことです。
村の入口にはレストハウス(写真右中)があり、裏庭にキャンプサイト(写真右下)があって安く泊れるんですが、せっかくワディ・ラムまで来たのなら、沙漠のなかのキャンプに泊ってみてください

アーディで行こう-ムーサアカババスサボ1アーディで行こう-ムーサアカババスサボ2アーディで行こう-デザートハイウェイ(1)ワディ・ムーサ~アカババスで途中下車 
وادي موسى - العقبة
ワディ・ムーサから一日に5~6本出るアカバ行きに乗って、上の地図の左上にあるアッラシッディーエالرشدية村のラム入口交差点で降りる方法があります。所要時間は1時間弱です。アカバまでの運賃を取られますが、これが正規運賃だと1.5JD程度なのにもかかわらず、外国人だとぼったくりまくってきます。5JDとか。
この路線のバスも、外国人からぼったくった金のせいか、程度のいい車両が多いです。バスの側面表記は、右の2枚の写真のような感じ。


c.ラム入口~ラム村 مثلث وادي رم - قلعة وادي رم
ラム入口の交差点で下車すると、ハイウェイを挟んだ向かいに分岐するのがラムへの道です。ラム入口の交差点というのは、右の写真のようなところ。手前の車線はアンマン方向行き。写真左手(東方向)にラムへの道が分岐しています。

ここからは車をチャーターします。おおむね、四角いワゴン車と、ラクダに代わって現代ベドウィンの足となっているピックアップトラックの2種類を選べます。
ワゴン車の白タクは快適ですが、ラム村まで1台5JDなどと高いことをいってきます。ピックアップトラックなら、1人1JDが相場です。いずれも事前に交渉するのが原則です。ただし、ピックアップトラックの場合、白タクというより、ただの便乗ですから、ラムに行く車がないと使えません。

ちなみに、ここを出る車のうち、ラム村に行くのは2~3割ほど。実はディースィالديسة村方面に行く車の方が多いんです。そしてディースィへ行く方が相場は安い。草を積んだ大型トラックなんかも通っており、時にはタダで乗せてくれたりもします。
しかしながら、ディースィのキャンプは歌って踊ってどんちゃん騒ぎするツアー客向けばかりです。残念。