ヨルダンに来た観光客に最もお薦めするのがワディ・ラムです。沙漠といえばサハラ、サハラといえばリビアでしょうが、あそこはビザをとるのも大変ならば砂漠にたどり着くのも大変。エジプトだって白沙漠やスィーワ・オアシスまで行こうとしたら結構な距離があります。その点、このワディ・ラムはアカバから車で１時間、アンマンからだって３～４時間。しかもその景色は上の砂漠のどこにも負けません。ヨルダンのほとんどがほこりっぽい荒野といった土沙漠なのに対して、ここには七色に変化する砂と、古代の地層があらわになった岩山があるのです。
そしてワディ・ラムの特徴は静寂。村より奥の小さなテントに泊まれば、なにひとつ物音のしない星空の下、朝まで過ごせます。
ワディ・ラム自然保護区 Wadi Rum Protected Area
ワディ・ラムはサウジアラビアのルブ・アルハリ砂漠から広がる砂砂漠地帯の北西端にあり、広い砂漠に砂岩や花崗岩が点在し、いくつかの峡谷もあります。岩山は一部で標高１７００mに達しています。これまでラム村の西側にそびえる標高１７５４mのジャバル・ラムが最高峰とされてきましたが、最近サウジアラビア国境にあるジャバル・ウンム・アッダーミーが標高１８３２mでヨルダン最高峰と認定されました。
ワディ・ラム一帯は７２０平方キロメートルの広さで動植物や地形が保全される保護区に指定されていますが、その大部分は観光客にも開放されており、さまざまなアクティビティを楽しむことができます。また、少なくはなりましたが、移動生活をするベドウィンのテントをあちこちで見ることができます。
ワディ・ラム自然保護区のHPはこちら
また、観光客にも便利なマップはこちらからダウンロードできます。
ではラム入域７回、エリア外訪問１０回の経験を通してみたラムの魅力を、次回からご紹介します。